文春文庫<br> 聖断 - 天皇と鈴木貫太郎

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文春文庫
聖断 - 天皇と鈴木貫太郎

  • 著者名:半藤一利
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 文藝春秋(2012/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167483012
  • NDC分類:916

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内容説明

日露戦争で勇名をはせ海軍大将まで昇りつめた鈴木貫太郎は、侍従長としても天皇の信頼が厚かった。敗色濃い昭和20年4月、鈴木は老齢ながら「最後のご奉公」と総理大臣に就任。徹底抗戦、一億玉砕論渦巻くなか、太平洋戦争に終止符を打つために動く。天皇は「この際、自分のできることはなんでもする」と御前会議で語り、“聖断”により戦争は終わった。平和を希求される天皇と、国家の分断を阻止し、狂瀾を既倒に廻らす大仕事をなす宰相の感動の終戦実録。

目次

第1部 日本海軍史とともに(鬼貫太郎の突進;海軍最悪のとき)
第2部 大侍従長として(「君側の奸」となる;満洲事変から上海事変へ;二.二六事件に倒る)
第3部 「破局の時代」にあって
第4部 モーニングを着た西郷隆盛(至誠の仁人、敢為の武将;無条件降伏との戦い;天皇と大元帥の間)
第5部 聖断ふたたび(ポツダム宣言と黙殺;天皇の決意に従う;八月一四日午前十一時)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

moonanddai

1
「聖断」(と言っていいもの)は3度あったのですね。正式な(?)8月の2回と、「懇談」と位置付けられながらも実質的には「聖断」であった6月。この日を境に鈴木内閣(当然阿南陸相も)は完全に終戦に舵を切った。ただ、その歩む道がそれぞれの立場から多少違ったものにはなったが…。阿南の行動は、「腹芸」または「気迷い」などの解釈がされているが、あれは他でもない阿南の「国体護持」へ向かっての「直」の行動だったような気がしてきた。天皇、鈴木、阿南の関係が大分イメージできて来たような気がする。2015/10/28

カバラン

1
日本のいちばん長い日 に至るまでの過程を中期的に解説した本といえる。当然の事であるが、聖断を下した天皇と戦争を終結させた首相、鈴木貫太郎の理解が深まった。2014/07/29

ステビア

0
鈴木組閣までが半分、そこから彼の死までが半分といったところ。面白かったです。忠の人、道の人である鈴木の生き方は見習いたいと思った。随所で主張される天皇と大元帥の二重性もよくわかりました。『老子』や半藤の他の作品も読んでみたいな。2011/03/21

こっしゃん

0
20210317読了。⭐️⭐️⭐️⭐️☆。太平洋戦争を終結させた首相・鈴木貫太郎の生い立ちをたどりつつ、昭和20年8月に天皇が聖断を下す過程を追う。終戦できたことがそもそも奇跡だと思うし、この奇跡があるから、今の日本があるのだと思う。2021/03/17

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