内容説明
当人や教師が定めたプログラムに応答しながら、いつか既定の計画を超えた何ものかが生み出されている―学びとはそうした偶有性を孕んだ営みであり、さらにこの予期せざる偶有性が学びの楽しさを増大し、自己創出的な学びのシステムを重層的に喚起・促進する。山梨学院大学附属小の「学びの共同体」志向授業担当教師自身による実践報告を中心とした本書が証す、相互の存在確認を伴う「協同活動」としての授業の予測を超えた活力溢れる成果。
目次
序章 学びを支える活動へ―存在論の深みから
第1章 景気のよいケーキ屋さん―アントレプレナー教育
第2章 かけ算の物語を創る―子どもたちは予想外
第3章 言いにくいことを伝える―コミュニケーション・スキルを学ぶ
第4章 「ずれ」の解消を求めて―ガリレオの「振り子の等時性」
第5章 レインボーカクテルを作る―学び方を学ぶ活動
第6章 差異の看過から豊かな思考へ―「きつねの窓」の読みあい
第7章 日本列島の立体地図作り―実感をともなう学び
第8章 科学実験ショーに没頭する―子どもが夢中になるとき
終章 「学びの楽しさ」の舞台作り―出会い/当事/対話/思考/達成
著者等紹介
田中智志[タナカサトシ]
博士(教育学)東京大学。現在、山梨学院大学大学院教授。教育学(教育思想史)専攻。1958年、山口県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科教育学専攻博士後期課程満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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