内容説明
行政と住民との関係はいま変容のただ中にある。行政の住民統治から住民による行政の制御・統治へ―このベクトルの逆転において最も注目されるのは、一定の目的を持った社会運動にも増して、個人化する社会を背景とする、要約不可能なまでに多様化した住民の要求・活動なのだ。情報化の進展を機軸に、新たな公共空間構築をめざし展開する行政と住民の動態を、理論と実際の両面から追求・考察した。
目次
1 本書の方針(行政に対する社会学の射程)
2 理論的検討(「会話」的合理性;リベラル・デモクラシーの境界;システムとしての官僚制)
3 事例分析(日常的広聴政策の効果;制度的第三者の意義と課題;全体社会の中での社会運動;インターネットによる市民活動の可能性)
4 結論(住民と行政との関係)
著者等紹介
藤谷忠昭[フジタニタダアキ]
1961年生まれ。1987年早稲田大学第一文学部哲学科卒業。1988‐92年大阪府庁勤務。2002年東京都立大学社会科学研究科博士課程修了。博士(社会学)。2003年相愛大学人文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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