内容説明
1997年、改革・開放政策の進展下、遂に中国は国公立大学授業料等の全面徴収に踏み切った。学生の私的負担増大は、拡大の一途を辿ってきた中国高等教育をどう変えるか?その後の教育機会の階層間・地域間格差の実態は?この今日喫緊の問題を、学生援助制度の新動向とともに、厳密なデータ分析に基づき追求した、国立大学法人化、奨学金制度改訂等進行中のわが国にも、大きく示唆する充実の実証研究。
目次
序章 研究の課題、理論、枠組みおよび事例研究の概要
第1章 中国高等教育の拡大と授業料徴収のパターン
第2章 大規模な拡大過程における教育機会の階層間格差の変化
第3章 大学教育費の私的負担の状況
第4章 学生援助受給の実態と階層的配分の状況
第5章 学部生の進路志向における家庭的背景の影響
終章 結果のまとめと政策的インプリケーション
著者等紹介
王傑[オウケツ]
正式名、王杰(ワンジェ)。1972年、山東省生まれ。1994年、山東大学外国語学院日本語科卒業。1997年、北京外国語大学大学院日本学研究センター修士課程修了。1997年、清華大学外国語学部就職、助手経て専任講師。2000年、清華大学外国語学部退職。2006年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了(Ph.D.)。現在、お茶の水女子大学グローバルCOEプログラム『格差センシティブな人間発達科学の創成』特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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