内容説明
社会的合意形成―それは様々な国土整備事業、とりわけ広い地域に不特定多数の関係者を持つ自然再生事業には不可欠だ。行政の一方的主導、安易な多数決方式等、従来型の事業推進を超え、多様な対立をどう克服し、適切な協働をもたらすか?本書は、トキ野生復帰事業と密接な関連を持つ佐渡島の天王川・加茂湖再生事業の実践経験をベースに、合意形成プロセスの全局面にわたる普遍的な理論と技術を導き出した労作であり、まさに今日必読の書である。
目次
第1部 合意形成マネジメントの課題(自然再生事業への市民参加;自然再生事業の創造的展開に向けた課題)
第2部 行政主体の自然再生における合意形成マネジメント(トキ野生復帰のための佐渡島・天王川自然再生事業;地域社会におけるインタレスト形成の構造分析;「局所的風土性」の概念)
第3部 市民主体の自然再生における合意形成マネジメント(佐渡島・加茂湖の包括的再生に向けた活動;コモンズとしての加茂湖;市民工事)
第4部 合意形成の評価(自然再生事業における合意形成プロセスの評価)
著者等紹介
高田知紀[タカダトモキ]
1980年神戸市生まれ。2003年、神戸市立工業高等専門学校専攻科都市工学専攻修了。関西造園土木株式会社工事グループ勤務を経て、2010年、東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻修士課程修了。2013年、同大学院博士課程修了。博士(工学)。現在、神戸市立工業高等専門学校都市工学科助教。専門は合意形成学、地域計画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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