内容説明
溶融した核燃料の行方は未だ確認されていない。続行されている循環冷却はそのため的確な効果がなく、大量の高濃度汚染水を増やし続けている。破損の可能性が強い格納容器からは当然汚染水が漏出し続ける。民主党政府発表の工程表は作文にすぎず、このままでは事故は永遠に収束しない!専門研究者を講師に、5回にわたって開かれた原発対策国民会議が示した収束のための具体的提案。
目次
序章 このままではダメだ―危険な現状の認識と新しい方策の提案
第1章 後手後手に回った対応と汚染水のジレンマ―衆議院決算行政監視委員会(四月二七日)
第2章 成功率は〇.一%以下。対策の切り替えが必要―第一回原発対策国民会議(四月二〇日)
第3章 循環冷却への危惧と放射線の認識―第二回原発対策国民会議(二〇一一年五月一八日)
第4章 「事故対応の早期収束のための具体案」―政治の決断を!この悲劇を未来が見えるプラスの方向に変える戦略が必要 第三回原発対策国民会議(二〇一一年六月八日)
第5章 事故収束の終着点と被災地の放射能汚染の現実―第四回原発対策国民会議(二〇一一年七月六日)
第6章 内部被曝および「測定」「除染」について―第五回原発対策国民会議(二〇一二年一月二五日)
第7章 なぜ、収束に向かわないのか!冷温停止はまやかしである―第一七九回国会 衆議院予算委員会(平成二三年一一月八日)
第8章 原発事故と危機管理―政治は誰がやっても同じだと言うのはウソである
著者等紹介
村上誠一郎[ムラカミセイイチロウ]
昭和27年5月11日生れ。東京大学法学部卒業。愛媛二区選出(9回連続当選)自由民主党衆議院議員。大蔵政務次官、衆議院大蔵常任委員長、初代財務副大臣等を歴任。第二次小泉改造内閣で国務大臣(行政改革・構造改革特区・地域再生担当)・内閣府特命担当大臣(規制改革・産業再生機構担当)として初入閣。主な現職は、衆議院政治倫理審査会会長、自由民主党総務、地域再生戦略調査会会長、税制調査会副会長、ITS推進・道路調査会副会長、行政改革推進本部顧問、資源・エネルギー戦略調査会顧問、資源・エネルギー戦略調査会福島原発事故究明に関する小委員会委員長、PFI調査会顧問、海運・造船対策特別委員会委員長、四国ブロック両院議員会会長等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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