出版社内容情報
生命は「分子ネットワーク」として誕生し、その複雑化の過程こそが進化である。「シリーズ 進化生物学の新潮流」刊行第1弾。
第1章 進化的システム生物学の成立の背景と概念
第2章 生命の起源と分子ネットワークの発展
――生命は誕生時から分子ネットワークである
第3章 生命進化と主要な転移
第4章 生命進化のシステム生物学
第5章 普遍的形式としての生命システム
――「生命とは何か」の問いに答えて
【著者紹介】
東北大学客員教授(東北メディカル・メガバンク機構)
内容説明
DNAやタンパク質などの分子情報を網羅的に調べていればよい時代は終わった。それら分子の「ネットワーク」の構造変化を進化的時間スケールでとらえる進化システム生物学の登場は、生命科学研究に新たなパラダイムをもたらす。
目次
第1章 進化システム生物学の成立の背景と概念(進化学の発展の経緯と進化システム生物学の登場;進化システム生物学の基本単位としての分子ネットワーク ほか)
第2章 生命の起源と最小生命分子ネットワーク―生命は誕生時から分子ネットワークである(生命の起源と始原的生命の分子ネットワーク―生命起源に対する3つの基本的立場;生命の起源に関する古典論 ほか)
第3章 生命進化の主要な転移(“生命系の原始選択”と生命進化における生命体制の階層的転移;生命の体制転移の主要な進化的フェーズ ほか)
第4章 生命進化のシステム生物学(進化システム生物学―再訪;生命のボディプランを支える発生調節遺伝子ネットワーク ほか)
第5章 普遍的形式としての生命システム―「生命とは何か」という問いに答えて(「生命とは何か」の問い―生命の普遍的形式を求めて;生命は、熱力学の第2法則に反しているのではないか―非平衡熱力学からの生命へのアプローチ ほか)
著者等紹介
田中博[タナカヒロシ]
1981年東京大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。1982年東京大学医学部講師。1983年東京大学大学院工学系研究科より工学博士(論文)取得。1982~1983年スウェーデンウプサラ・リンシエーピング大学客員研究員。1987年浜松医科大学助教授。1990年米国マサチューセッツ工科大学客員研究員。1991年東京医科歯科大学難治疾患研究所生命情報学教授。2006~2010年東京医科歯科大学大学院生命情報科学教育部長・同大学評議員。2015年3月東京医科歯科大学退官、同大学名誉教授。現在東北大学東北メディカル・メガバンク機構機構長特別補佐。NPO法人次世代清明医学研究所所長・理事長、日本オミックス医療学会理事長、情報計算化学生物(CBI)学会会長、「人工生命とロボット(AROB)」国際学会理事長など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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