出版社内容情報
最大の脅威=新型インフルエンザにどう対処すべきか。ハンセン病、ペスト、梅毒、結核、スペイン風邪など人類に壊滅的な打撃を与えた感染症の歴史を通して考える。
内容説明
微小な細菌やウイルスなどの病原体が、そのときの政治や社会に与えた影響について、私たちの認識はどこかあやふやである。たとえば中世ヨーロッパに壊滅的な打撃を与えたペストについても、なぜ始まり、どのように終わったかについて、はっきりした結論が得られているわけではない。では、人類はその見えない恐怖にどう対処して来たのだろうか。そして、目の前の最大の脅威=新型インフルエンザとは何か。ハンセン病、ペスト、梅毒、結核、スペインかぜなど、人類史を大きく動かした感染症の歴史から、新型インフルエンザの脅威とその対策を考える。
目次
第1章 聖書に描かれた感染症
第2章 「黒死病」はくり返す?
第3章 ルネッサンスが梅毒を生んだ
第4章 公衆衛生の誕生
第5章 産業革命と結核
第6章 新型インフルエンザの脅威
第7章 二一世紀の疾病
著者等紹介
岡田晴恵[オカダハルエ]
1963年生まれ。共立薬科大学薬学部大学院修士課程卒業。順天堂大学医学部大学院博士課程中退。医学博士。専門は感染免疫学、ワクチン学。現在は国立感染症研究所ウイルス第三部研究員。その間、マールブルク大学ウイルス学研究所に留学する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
25
ハンセン病からペスト、現代の新型インフルエンザまでの感染症の歴史と与えた影響を紹介。ペストやスペイン風邪辺りは今の新型コロナウィルス蔓延の状況を想起させるような描写も見られるが、過去の感染症が色々と世界史を変えたようにコロナウィルスによる今後の世界への影響はどうなるのか気になる。2020/04/04
パトラッシュ
21
毎日テレビで国の感染症対策の不備を訴えている岡田先生の原点。「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」というビスマルクの言葉通り、ペストや結核などと人類が対してきた歴史から感染症への対応はいかにあるべきかを考える。 とりわけ新型インフルエンザへの危機管理について述べた第七章はコロナ禍に苦しむ今の世界そのものを想定しており、2006年に行動計画の必要性を提起されていながら何の準備もできていなかった事実を暴露している。残念ながら今回の経験を経た後も、どの国も軍事や外交より感染症対策で一致協力する可能性は低いだろう。2020/05/26
Nobu A
13
岡田晴恵著書2冊目。06年初版。未だに収束しないコロナ禍中、感染症本としては3冊目だけあって随分と理解促進。学校で習う世界史は産業革命や戦争が全面に出て、甚大な被害が出ているにも拘らず感染症には殆ど触れないのは何故だろう。ハンセン病、黒死病、梅毒と常に感染症との戦い。その中でニーチェ、シューベルト、樋口一葉等、数多くの歴史に名を刻んだ著名人の命を奪った感染症。インフルエンザの類型化での説明が特に勉強になった。やはり尾身茂ではなく、岡田晴恵もしくは彼女の師匠、田代眞人が陣頭指揮を執るべきだったと改めて思う。2022/04/23
寝落ち6段
13
伝染病、感染症は数多の人々の命を奪ってきた。医学が未発達の時代では、罹患したが最後、命が尽きるのを待つ外ない。感染症は身分の差を問わない。ペスト、梅毒、結核、ハンセン病、インフルエンザなど有名な感染症は、人類の歴史の中で大きな社会変革をもたらした。医療の仕組み、人口激減、ベビーブーム、教会の発展、差別などである。人類の歴史は、感染症の克服を一つの命題としている。今も尚、新しい感染症が流行することがある。これは、過去の話ではない。2019/10/14
tolucky1962
9
差別生んだハンセン病,ユダヤ人迫害のペスト,買売春による梅毒,長時間労働による結核,1億人死亡のスペイン風邪。新型インフルは医療崩壊,経済危機,スケープゴートを生む。 自給自足できない64億人,今後SARS以上の影響が危惧。自粛要請,大規模予算にはリーダーシップと共通認識が必要。最悪シナリオでは3.6億人の死と20兆円/年GDP減少が予測。災害は忘れがち。歴史を見て準備すべき。歴史が繰り返され,次を予測できることがわかる。TVに多く出る著者は今こそ訴えたいことがたくさんあるのでしょう。2020/09/26




