出版社内容情報
コンゴ人を母に持つサルヴォは、イギリスで一流の通訳になった。ある日、政府情報部の依頼で秘密会議の通訳をするが、コンゴの豊富な資源を巡る巨大な陰謀に気づく……。サスペンス小説の雄が満を持して打ち出す国際謀略小説。
内容説明
アイルランド人宣教師とコンゴ人女性の間に生まれたサルヴォは、両親から受け継いだ語学の才能で一流の通訳になっていた。ある日、英国政府情報部の依頼で秘密会議の通訳をすることに。表面上はコンゴ民主共和国の平和を目指す各勢力の代表者会議だったが、サルヴォはその裏に豊富な資源を巡る巨大な陰謀があることに気づく…。現在も紛争の続く東コンゴ情勢を背景に、サスペンス小説の雄が満を持して打ち出す国際謀略小説。
著者等紹介
ル・カレ,ジョン[ルカレ,ジョン] [Le Carr´e,John]
1931年イギリス生まれ。オックスフォード大学卒。外務省書記官となり、英国情報部にも在籍。在任中より作家活動を始め、『寒い国から帰ってきたスパイ』で世界的な評価を得る。スマイリー・シリーズなどでその地位は不動のものに。アメリカ探偵作家クラブ賞巨匠賞、イギリス推理作家協会賞ダイヤモンド・ダガー賞などを受賞
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生まれ。1998年にパット・サマーオールの『ヒーロー・インタヴューズ』(朝日新聞社)で翻訳家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tetchy
96
つくづくアフリカは実に未成熟な国家が乱立している地域なのだなぁと思う。イギリスのシンジケートが和平をカバーストーリーとして貴重な資源を食い物にしようと企む計画を暴露しようとする通訳の孤独な戦いを描いている。大航海時代から連綿と続く略奪の歴史と現実をル・カレはその厳しい筆致でまたもや我々に暴露し、そして警告する。白人と黒人と思しき手が取り合う写真が付された表紙のようにそろそろ手を取り合って限られた地球の資源と世界平和をお互いに分かち合おうではないかというル・カレのメッセージが本書には込められている。2024/05/19
NAO
73
『ナイロビの蜂』と同じく、アフリカを舞台にした国際謀略小説。多言語をあやつることができる主人公が、英国政府情報部の依頼で秘密会議の通訳に。最初の主人公の輝かしい地位はいかにも嘘っぽくて何かありそうだと感じさせるものだが、このラストは、なんということだろう。2020/09/01
キムチ
34
国際謀略のドラマというより、ハードバイオレンスと言う内容であった。80歳とは思えないタッチ、読みこなしたであろう資料の読みの深さが光る。映画化された「ナイロビの蜂」と同じアフリカが舞台。主人公の故郷でもあるコンゴ東部ギヴ地方の自立を阻む秘密会議、阻止を訴えるが逆に窮地に。表題は新興勢力の一人アジが歌うソングを盗聴器で聴いたもの。哀しい少女の祈りが東コンゴの明日に被り、痛い。2015/03/23
夏子
9
ル・カレの小説はどれも読みおわる毎にやり場のないような重苦しい気分になります。でも時間がたつと他の本も読みたくなってくる不思議。主人公達の正義は大国のエゴに押しつぶされてしまうしコンゴに平和は何時までたっても訪れそうにない。主人公が最後に英国から押し付けられた国籍と処遇はあまりにも皮肉。2015/10/27
慧の本箱
5
主人公ブルーノ・サルヴァドールのイノセントさに、ちょっとびっくり・・『スクールボーイ閣下』のウェスタビーもそんな感じが無くはなかったけど・・・このまま『ナイロビの蜂』をネット予約するかどうか思案中2012/10/08
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