少子化論―なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか

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少子化論―なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか

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  • サイズ B6判/ページ数 246,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784326653805
  • NDC分類 334.31
  • Cコード C3036

内容説明

少子化対策がはじまって約20年たつが、出生率が依然低い日本。通説を見直し、わが国の少子化とその対策を最も総合的に論じる書。

目次

序章 少子化の進行と変容
第1章 家族は変わったか
第2章 若年層の雇用劣化と未婚化
第3章 父親の育児参加は増えたのか
第4章 企業の両立支援の進展と転換期
第5章 都市と地方の少子化
第6章 国際比較からみる日本の少子化
終章 少子化克服への道

著者等紹介

松田茂樹[マツダシゲキ]
1970年生まれ。中京大学現代社会学部教授。博士(社会学)。一橋大学社会学部卒業。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。第一生命経済研究所主席研究員をへて現職。専門、少子化対策、子育て支援、家族論。内閣府「少子化社会に関する国際意識調査」企画委員会委員長(2010)、内閣府「都市と地方における子育て環境に関する調査」専門委員会委員長(2011)、小渕優子元少子化担当大臣の「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」委員(2009)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばまり

59
常々「女性の社会進出」があたかも戦犯のように引き合いに出されることに違和感を覚えていたのだが、真の問題は雇用の質の劣化にありとする本書に大いに納得した。肝要なのは「産める、産みたい」と思える経済基盤だ。日本の少子化対策に目標値がなかったことに驚いた。2019/03/15

壱萬弐仟縁

9
上野千鶴子名誉教授のこの間の玉稿では、エリート男女(正規雇用)が最強カップルとわかった。結婚したって、行き詰まるのは、非正規。著者ご自身は妻子もち。妻子なしの独身が少子化をなんとかしろ、との当事者ではないことは意味深い。当事者が変革を、というのと、研究している者からするとこれこれ云々、というのでは、説得力はどちらにあるだろうか? 開き直って、事実婚ではないか。憲法も既成事実で捻じ曲げてきた国だから。評者は学歴は高いが非正規である。学歴だけならこの著者と似たようなものだが。どこで差が付いたかというと30代。2013/06/03

isao_key

8
日本の少子化の問題を歴史的、社会的に考察し、外国と比較して最後に提言をまとめている。本書が書かれた合計特殊出生率は2010年のもので1.39であった。2017年は1.43で多少改善は進んだが果たして政策によるものであろうか。少子化のいちばんの要因は若年層において非正規雇用者が増え、正規雇用者も以前よりも収入が低下したことだという。労働力調査によると2010年は非正規雇用は34.4%で、2018年では37.9%と悪化している。女性の非正規雇用者の年間収入も100万円未満が44.1%と0.2%低下している。2019/04/19

ぼのまり

4
日本で少子化対策を行なうようになって、約20年経つそうだ。その間、出生率は最低レベルから若干の改善が見られるものの、対策が決定打となっていない。この本で筆者は、少子化現象を再分析し、日本の少子化の最大要因は未婚化にあると述べる。その上で、スウェーデンやフランス、ドイツなど少子化対策に一定の成功をおさめている国々との対比を交えながら具体的な方策を提言しており、総論としてとても良くまとまった1冊だと思う。個人的には「生物種としての退化」といった根源的な問題も抱えているようにも感じている。2013/07/05

飯田一史

3
政策レベルでは「子ども・子育て支援」という言い方だがこれは「少子化」に比べて社会的な(全世代に関わる)問題だと思われない、というのはなるほどと。提言のところで「政府は具体的な数値目標を立てて取り組むべき」とあり「いつまでにどれくらい」という目標もなく少子化対策やってきたのかよ、と衝撃を受けた(できるできないは別にしても、そんなの、会社だったらやばいよな…)。データに基づき分析しており、カネがないと結婚できず、(日本では)結婚しないと子どもできないので非正規にもカネが回る社会にしよう、というまっとうな結論。2015/05/26

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