きみは赤ちゃん

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163900704
  • NDC分類 598.2
  • Cコード C0095

出版社内容情報

35歳ではじめての妊娠。作家の鋭い観察眼で、「出産」という大事業の現実と、出産後の夫婦の問題まで率直に描いた異色エッセイ。

35歳ではじめての出産。それは試練の始まりだった!
芥川賞作家の川上未映子さんは、2011年にやはり芥川賞作家の阿部和重さんと結婚、翌年、男児を出産しました。つわり、マタニティー・ブルー、出生前検査を受けるべきかどうか、心とからだに訪れる激しい変化、そして分娩の壮絶な苦しみ……妊婦が経験する出産という大事業の一部始終が、作家ならではの観察眼で克明に描かれます。時にユーモラスに、時に知的に、子供をもつということの意味を問いかけます。
さらに出産後の、ホルモンバランスの崩れによる産後クライシス、仕事と育児の両立、夫婦間の考えの違いからくる衝突、たえまない病気との闘い、卒乳の時期などなど、子育てをする家族なら誰もが見舞われるトラブルにどう対処したかも、読みどころです。
これから生む人、すでに生んだ人、そして生もうかどうか迷っている人とその家族に贈る、号泣と爆笑の出産・育児エッセイ!

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

244
『すべて真夜中の恋人たち』あの静かで美しい物語を書いてるときに、妊娠→つわりというド修羅場にいたなんて、信じられない。作家って、すんごい生き物だなって、びっくりあんぐり。川上未映子のエッセイは、面白くてクスクス笑ってしまうのに、ほんのりと言葉が美しくて私は大好きだけれど、妊婦の本音ぶっちゃけますみたいなエッセイもすごくいいと思う。まぁそれでも、実際よりかはマイルドに書いてるんだろうけど、妊娠→出産→出産後、女は大変!高いお金払って無痛分娩にしたのに、土壇場で切腹って、これを修羅場と言わずして何と言おうか。2014/10/13

hiro

202
未映子さんのエッセイ10冊目。前作『りぼんにお願い』では、あの可愛い表紙のため、図書館で借りるのをためらったが、それ以上、この本が出産・育児エッセイということでためらいがあった。しかし読んでよかったと思う。私には二人の息子がいるが、妊娠・出産・育児、そしてそのときの女性の体と精神状況について、妻には申し訳なかったが、全くといっていいほど理解していなかったと気づいた。この本は、妊娠している女性だけでなく、夫婦二人で読む本だと思う。男も妊娠・出産・育児について、勉強と理解が必要だと思う。やはり母は強い。2014/07/22

kana

126
壮絶なつわり、マタニティブルー、激太り、身体に生じる恐ろしい変化、帝王切開後の腹の痛み、授乳の痛み、育児での睡眠不足、産後クライシス、初めての発熱でのパニックなどなど、それはもう9割方はつらく苦しい妊娠出産育児の日々が言葉を尽くして赤裸裸に語り尽くされています。最初は子どもを生むことに恐ろしく暗い気持ちになりましたが、読み終えると不思議と残り1割で綴られた息子への愛おしさ、そしてこの上ない幸せな気持ちばかりが残り、あぁ生きるってそういうことなんだなとしみじみ。私にもいつかこんな幸不幸が訪れるのでしょうか。2015/11/14

めしいらず

115
ミエコ嬢が子作りを思い立ってから、妊娠、出産を経て、満1歳までの日々の随想録。初めての経験のドタバタに笑い、仔細に記された出産、育児の実情にドン引いたり(いや、マジで)、赤裸々に開陳される産後のイライラ、そのあまりに恐ろしい矛先(いやいや、マジで)を向けられたあべちゃん(相当頑張ってる)に心底同情したり。何より著者の背負った身体的辛さ、行き場のない苛立ちの凄まじさ。だからこそ、その先に見た母親だけしか知ることの出来ない感情、子を抱いていられる今この瞬間の幸福に、少しずつ手を離れていく寂しさに、胸を焦がす。2014/10/07

おくちゃん🌸柳緑花紅

105
川上未映子さんが妊娠を知ってから出産を経て息子ちゃんの満一歳のお誕生日を迎えるまでの日々を綴っています。昨年娘の妊娠発覚から出産までをすぐそばで見ていたので、うんうん、わかるわかる、そして川上未映子さんならではの表現力文章力に笑って泣いた。つわりが終わってからの物凄い食欲の10倍の性欲を思春期の少年が持つという件でおお!っと思っていたら生まれたのは男の子(≧∇≦)bワオ。痛い出産眠れない授乳期不安ばかりの子育て、後になったら辛かったことは全部忘れて嬉しかったこと楽しかったことだけが残るんだよなぁ。2018/01/18

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