身 体 論
っ て 何 だ ろ う ? 身体や肉体を持つのは人間だけじゃない。 昆虫も鳥も魚もみみずも、
独自の形をした身体を持っている。 身体の不思議はいろいろある。 例えば昆虫の擬態。 彼や彼女は、一度だって
鏡を見たことなんかないはずなのに、 しっかり周りの環境に適応した色や形になる。 あるいはオリンピックでも活躍した短距離走の末継選手。
彼は四足獣と同じように、 胴体が地面と並行に飛ぶような走りを夢見て、 あらゆる方法で腹筋を鍛え上げている。 身体論って何だろう? 多分ぼくらは、「身体は〜〜だ!」というような
性急な結論は出さない方がいい。 身体はいつでも思考の「陰」に隠れていて、 キメの荒い思考は一度も 身体の「絶対的な柔らかさ」に届いたことがないし、
いつでも取り逃してしまうに違いないから。 身体や肉体が自分自身を変形したり、鍛えたりしながら、 周囲の様々な環境に対応し、生き延び、
そして夢を鷲掴みにするために 日々、営々と活動を続けている、 その様子をつぶさに観察することから始めよう。 だから・・・
今回の身体論フェアーのテーマは、 「希望が到来する器としての身体になる」にしよう! ★
小島直人氏プロフィール 1966年大阪に生まれる。
思想・哲学の専門雑誌編集者を経て現在、春秋社編集部に勤務。 手がけた書籍に『レイアウトの法則』『奇想、宇宙をゆく』『建築する身体』など多数。ガッツ!のある企画実現に日々努力する潤んだ瞳のプロレス好き。
(担当営業マン談) |