内容説明
家族、学校、お金、仕事、住まい、体調…。生活の困りごとに対応するための社会保障制度。知識があなたや大切な誰かの力になる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
54
日本の社会福祉は申請制度が主流で、どんなに困っていても申請しなければ社会保障の恩恵にあずかることができないことが多い。だから、横山北斗さんは子どもたちが社会に出る前に、「こんなとき、こんな支援が受けられる」ということを知ってほしい・・・そんな思いで具体的なエピソードの形で紹介してくれた。生身の人間、誰にでも起こりうるリスクを知っておくことは大切だと思う。とても読みやすく、わかりやすい。中高校生に。2023/05/06
black_black
23
自分自身や家族、友人や知人に降りかかるかもしれない様々な事象(ケガ・障害・介護・ハラスメント・DVなど)をエピソードとして取り上げ、その事象に対処したり支援を受ける為に活用できる社会保障制度や相談できる窓口を幅広く紹介する内容。本に登場する人たちの多くもそうだったように、当事者にならなければ目を向けにくい部分だが、いつ当事者になるかは誰にも分からないので、一通り知識として押さえておくことは必要だと思う。社会としてそれなりに制度は整備されているが本当に必要な人たちへ行き届かせることの難しさも感じさせる1冊。2024/09/05
kamakama
16
いざという時、知っておくことで困らなくてすむ制度がこれだけあるのに、こちらから尋ねていかないと教えてもらえないし動いてもらえない。これが今の日本の現実だ。作者は、社会保障制度を申請する権利の行使について、国民に知らせて使いやすくする制度を作る事が必要だと訴えているが、まったく同感。こんな本がいらなくなることが理想とも言う。本当にその通りだと思う。自分に何ができるか考え続け、できることは実行したいと強く思わされた。ありがとうございました。2023/03/10
ちびたぬき
14
丸山眞男さんの『であることとすること』にある「権利の上にねむる者」という言葉を思い出しました。日本の社会福祉は申請制度が主流で、どんなに困っていても申請しなければ社会保障の恩恵にあずかることができないことが多い。でも、どう申請したらいいのかわからない。この本は、そんな困った人のために、架空のエピソードをベースに、利用できる制度をわかりやすく紹介してくれています。社会保障制度、意外と知らないものが多いです。巻末にはQRコードがあり、自分の状況に合った支援を探すことができるようになっているのもいいですね。2023/07/26
ひじり☆
14
教員にオススメ本であり読んでみた。架空なのかストーリーに胸打たれ泣きそうに。申請主義、知らなければ、声をあげなければ、助けてもらえない。子どもにしっかり教えたい。勉強する意味。損をしないで、生きるために賢くならなければいけない。2023/05/14