内容説明
葡萄山にある蒼橋義勇軍司令部は騒然としていた。“天邪鬼”迎撃のために急造した“踏鞴山”のビーム砲が突然リークし、強烈な電磁パルスが蒼橋星系全域を襲ったのだ。これによりすべての通信は途絶、特に低軌道上にある老朽化した〈紅天〉系衛星に、多大の被害を与えていた。義勇軍が懸命に復旧作業に取り組むなか、〈紅天〉の秘密工作部隊は様々な破壊活動を実行、さらにその怖るべき魔手は葡萄山司令部にも迫っていた……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
5
一人の人間が処理できることには限りがある。大きな問題を目の前にしているときには、それ以外の細かなことに関しては注意が払われず一般的な対応で良しとしてしまいがちになる。だからこそ罠を仕掛ける側はキャパシティを超えるように多くの物事を起こしてその中に本当の目的を忍び込ませる。2017/02/02
斑入り山吹
5
宇宙戦争話でひたすらドンパチやるのかと思ったら、それ以外の攻防がキモだったりする。おもしろいっす。2011/11/19
sunbuta
2
各巻末で、播磨屋一家の誰かが必ずピンチ!? 2010/06/04
餅屋
1
〈蒼橋〉義勇軍と〈紅天〉星系軍派遣艦隊の初戦で発生した大量の岩片群「天邪鬼」、鹵獲「軽巡洋艦ビーム砲」で迎撃するも、強烈な電磁パルス「EMP」により〈蒼橋〉星系全域の通信途絶となり二次災害となる。この大災害に〈紅天〉星系軍は〈蒼橋〉評議会発の「一週間の一時的戦闘停戦宣言」を受け入れる。止まらない〈紅天〉側による衝撃の秘密工作活動により〈蒼橋〉の各組織は翻弄される中、力を糾合して、救助・復旧活動を実施できるのか。技術者魂、現場力が光ります。乞うご期待。(2009年)2021/08/01
銀丸083
1
言葉遊びみたいなところは有るが、本質はハードSFの部類じゃないかな。宇宙空間や船等々、確り考えつくされているように思う。かっちりしたハードな土台に、チョット軽妙風なストーリーが上手くマッチして、読みやすく成っている感じ。次は、いよいよ3巻目だね。どうなるんだろう?2018/09/02