文春新書<br> 税金を払わない巨大企業

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文春新書
税金を払わない巨大企業

  • 著者名:富岡幸雄
  • 価格 ¥763(本体¥694)
  • 文藝春秋(2014/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166609888

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内容説明

日本の法人税は本当に高いのか?
法人税が20%台まで下げられるのに、国民に負担を強いる消費税は、2017年には10%に上がる見込み。しかし、巨大企業が正しく納税すれば、消費増税分をはるかに上回る税収が得られるはずなのです。戦後間もなく国税庁に勤務し、その後は中央大学で税務会計学を創始、50年以上税研究に身を捧げた著者による渾身のレポート。法人税38.1%の時期、驚くべき低負担率だった35社の企業名、そのカラクリも明かされます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

35
表紙見返しによると、巨大企業が正しく納税すれば、法人税減税も、消費増税も必要ない!とある。与党政策の愚策を嗤う。1か月で4刷とは関心の高さを伺わせる好著。消費税3%アップ分を大企業は支払っていない(11頁)くせに、非正規の私からも平気で巻き上げていく愚。ガソリン税も不要だ。弱い者をいじめる悪税に怒り。下手な政治家の演説より、本書を読んだ方が100倍よいと思う。読めば投票しに行く気になれる。データ詳述でおススメ。実効税率は実効税負担率と呼ぶべき(22頁)。2014/12/04

kawa

34
税界で独自の分野を切り開かれた泰斗である筆者による税制提言書。税金を払わない日本の巨大企業の実態をデータにより暴き出し、提言による法人税改革で大衆課税である消費税増税は必要なくなると言う。説得力高い良書で、肝は法人が受取る配当金に課税をすると言う点。加えて個人的には、筆者も主張するところでもある個人の資産所得の総合課税化だろう。それにしても、筆者の示すデータは衝撃的だ。新書なので、なぜ配当金がそのようなことになっているか、諸外国の例も交えてその理論を詳説していただければなお理解が深まる。(コメントに続く)2020/05/10

シュラフ

32
【有害図書】読みはじめ三井住友FGが年間利益1479億円ながら支払った法人税がたったの3百万円とのデータにショック⇒日本の税制はやはり大企業優遇なのだと激しい怒りを覚える⇒けどこれはグループ親会社の単体決算だよなと同年度のグループ全体の法人税は有価証券報告書で調べると1459億円の支払いとなっている⇒これはいわゆるトンデモ本である。消費税増税反対という著者のスタンスは個人の意見としてかまわないのだが、それがための恣意的な数字の取り方は問題。出版元の文藝春秋にも唖然とさせられる。恥ずかしくないのだろうか。2015/10/31

ゆう。

29
今日の日本の税制の歪みを事実に基づいて指摘した本で、とても参考になりました。著者は、日本の名だたる大企業の法人税が諸外国に比べても低い事実を示し、巨大企業が社会的責任を果たし、富める者からしっかりと税をとる仕組みが必要だと指摘します。そして、消費税は不況を招くとして反対しています。日本の大企業が、節税と脱税が重なり合っている「避税」というグレーゾーンを上手に活用しながら、課税逃れをしている事実は驚かされました。また、消費税が社会保障のために使われていない事実も納得して読みました。2015/09/15

onasu

27
消費税増税(10%)が俎上にあるが、筆者は言う、消費税という最後の札を切る前に取るべき策がある、と。  それが巧みに税逃れをしている、メガバンクを始めとした巨大企業からの徴税だ。著者調べの数字とは言え、庶民で言うなら、小銭程度しか払っていない! 脱税とは言い切れないが、かなりグレーなところもある。税には不備も多いが、企業長者番付を復活させるとは、おもしろい対策だ。  結局、誰が税や社保を多く負担するかと言えば、お持ちの方にお願いする他ない。意見には偏りもあるけど、税のあるべき姿として、有意な提言でした。2014/11/06

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