- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
『源氏物語』『こころ』『武士道』『旅人』ほか、日本人としての教養を高める50作品を精選。編者独自のわかりやすい「要約」を中心に、「読みどころと名言」や「文献案内」も充実した名著ガイドの決定版!
目次
1 自分を知るために(「『甘え』の構造」土居健郎―日本人の心の底にあるもの 「日本的霊性」鈴木大拙―鎌倉時代に開花した宗教意識 ほか)
2 人間を知るために(「忘れられた日本人」宮本常一―村の古老たちのライフヒストリー 「楢山節考」深沢七郎―老人は七十になったら山に葬られる ほか)
3 社会を知るために(「文明の生態史観」梅棹忠夫―文明の比較から日本を位置づける 「タテ社会の人間関係」中根千枝―親分・子分の関係で支配される単一社会 ほか)
4 歴史を知るために(「騎馬民族国家」江上波夫―日本の古代国家は騎馬民族による征服で生まれた 「黒い雨」井伏鱒二―原爆投下による惨状を描く ほか)
5 自然を知るために(「アユの話」宮地伝三郎―川魚の王者の生態 「旅人」湯川秀樹―中間子理論の発見にいたるまで ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこしま
21
ふと図書室で目に留まった貴重な一冊。タイトルの通り日本の50名著でありますが、この中に幾つか読みたい作品がありまして、借りてみました。まず外せないのは「『甘え』の構造」土居健郎著、「『いき』の構造」九鬼周造著の二冊でしょうか。二冊とも日本人独特の性質を説明している作品であります。著者は知らない人には読んでほしい、難しいのなら著書の概要で外堀くらいは理解してほしいという想いで、書いてくれたのではと思います。◆他に自分が読みたいと思っていた作品を。「黒い雨」「砂の女」「断腸亭日乗」「タテ社会の人間関係」2015/01/21
アルカリオン
13
荒畑寒村『谷中村滅亡史』に衝撃を受けた。同書は足尾銅山鉱毒事件で滅亡した村の記録(所在地は栃木県)▼足尾銅山開発により大規模な環境汚染が発生。栃木県選出の議員、田中正造は国会に働きかけるが政府は動かず。実は担当大臣と銅山開発業者の間に姻戚関係があった▼政府の不作為や弾圧が続く中、田中は天皇に直訴したが政府は田中を発狂者扱いして訴えを無視した▼政府は鉱毒問題を治水問題にすり替え、下流の谷中村に遊水地を設け、村は滅亡した▼田中の依頼を受けて荒畑が書き上げた本書は、厳しい政府批判のゆえに即日発禁となり葬られた。2021/03/29
牧神の午後
6
世界の名作と比較して違和感を覚える作品紹介が多くって、何故なんだろう?と考えるに、思い入れのある作品が多く取り上げられていて、その記述が物足りない、ということだった。源氏物語も高校の授業チックに言うなら仏教的な平安の無常観をもっと強調して欲しかったなぁ、とか。ただ、「金色夜叉」「蘭学事始」は、是非とも本編?をよみたいなぁ、と。2014/08/19
エグゼ
2
案外読んでない本があったり、子供のころ授業でやった記憶のあるものもちらほらあったりして、さくっと確認できた。2019/04/27
阿部
0
読了。前半に読みたい本が多く、最後らへんはあまり読み込んでいない。古典や名著はあることは知っていても、内容は全く知らない事が多い。この本でその一部に触れたが、かなり感動できた。自分が物を知らんこともよくわかる。良書氾濫すべし2016/01/12