内容説明
スタークら下士官が指揮権を奪取した月面のアメリカ陸軍は、コロニーの民間人と協力して、絶え間なく攻撃をしかける外国軍と激しい攻防を続けていた。だが、敵は外国軍だけではない。コロニーの支配権を取り戻すため、地球のアメリカ当局も、手段を選ばず次々に陰険な攻撃をくわだてる。敵である外国軍基地を借り受け、そこから攻撃を仕掛けたり、反乱を扇動したり、ついには最新鋭のロボット兵まで投入してくるが……!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
28
ひねくれた見方をすれば予定調和。人物が誠実すぎて、成り行きが理想的すぎで面映いが、好きな物語でした。勝ち続ける主人公を見て、その本質は違いますが項羽を思い出しました。またよく言われる戦略と戦術の違い。物語の結末には不満がありますが、興味深い内容でした。2012/11/21
SINKEN
8
【総評】★★★☆☆【感想】月コロニー軍の司令官として、地球軍と対戦することになったスターク。事前の諜報活動でロボット兵による襲撃を知り、対ロボット兵用ワーム弾を準備して臨む。月面での戦闘を熟知したスターク軍有利かと思われたが、地球軍の対人へ攻撃は禁じられている中、漁夫の利を狙う他国軍が参戦してきて、戦況は混乱を極める。緊迫した戦闘描写が続き、戦場で様々な戦術・作戦が入り乱れる本作は、ミリタリーSFの醍醐味を味わえる。なので、戦闘もの苦手な人にはおススメできないです。2019/02/08
sezmar
2
永遠の正義、が言い得て妙。アメリカを守るための月面で戦うが、意味のない戦いを続けることはできない。守るべき対象は政府や企業ではなく国民……いや理念≒合衆国憲法か。彼らの行動が様々な波及効果を呼びエンディングに結びつくのが面白い……300やナポレオン覇道進撃(10年後、俺は皇帝になって輝ける未来を約束する→ロシア遠征)を連想してテンションダウン(苦笑)2012/11/15
オイコラ
2
まあラストはこうなるよね、どれだけもっともらしくあれこれ言っても。なんらかのヒントとかひらめきを得る過程でいちいちローマやスパルタが必要なのかは疑問だし、なぜスタークたちがユリバンをやたら問題児扱いするのか分からないのが物足りないとか、いろいろあるけど、一気に読み通すおもしろさ。ところで2巻であれだけ気を引くようなことをして3巻でもさらに何かを匂わせといて、結局レノルズの過去は語られないのか…2012/11/14
かずちん
1
大団円。昔のSF風のご都合主義的な部分もあるが、楽しめた。でも飽き始めていたので、これで最終巻という長さも良い。2013/09/29