内容説明
嫉妬の棘が光秀を狂わせる――。『信長の棺』『秀吉の枷』につづく「本能寺3部作」ついに完結!
後醍醐天皇から錦旗(きんき)を賜った祖先を持つ三宅弥平次はその出自を隠すべく、明智家の養子となって左馬助を名乗り、信長方についた主君とともに参謀として頭角を現すようになる。秀吉との出世争い、信長の横暴に耐える光秀を支える忠臣には、胸に秘めたある一途な決意があった。「本能寺の変」をめぐる純愛を描く、感動の歴史長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムトモ
114
〜来春大河ドラマ対策強化月間〜ようやく明智家のお話。他の作品でもチョイチョイ登場する明智左馬助、光秀の懐刀。光秀の活躍も彼の縦横無尽の働きがあったからと物語を盛り上げてます。気にしい光秀の運命を握った彼は大河に登場し誰が演じるのでしょうか?(ノ-_-)ノ~┻━┻それよりも来年の大河は無事放送されるのでしょうか…2019/11/19
gonta19
39
2010/11/7 Amazonより届く。 2013/8/19〜8/27 加藤氏の本能寺三部作の完結編。明智光秀の娘婿、明智左馬助を主人公として、信長の晩年を描く。上巻最後に光秀謀反のきっかけらしきものが、描かれ始める。加藤氏は本能寺の変をどのように扱うのか? 今のところ、タイトルには違和感有り。2013/08/27
エドワード
33
娘婿の左馬助光春の目を通して描く明智光秀の生涯。左馬助の元の名は三宅弥平次。備前で南朝側で戦った家柄で、美濃の土岐氏の支流である光秀に仕えた。光秀は没落する明智家を盛り返すべく仕官先を求め、織田信長の家来となる。信長の下には柴田勝家や羽柴秀吉がおり、光秀は出世へ異様な執念を燃やす。秀吉への嫉妬は激しく、二人を競争させようとの信長の意図もあり、信長軍の先兵となって忠実に奉公する。丹波攻略、荒木村重の説得など、光秀に下される命令は難題続き、朝廷や寺社と縁の深い光秀は次第に信長の姿勢に疑問を抱く。下巻へ続く。2016/10/24
sayan
26
本能寺三部作の三作目。いよいよ明智側の視点で「本能寺の変」とそこに至る過程に迫る。これまで語られた光秀等のイメージに近い語りとは言え、上巻では改めて、本書登場人物が読み手にイメージづくような「やりとり」が伏線として描かれている。いっきに動きが出てくるのは下巻かかと。一方で、これまでの一作目、二作目で触れられた箇所(例:築城に関して)が、別の視点で描かれていたりと発見があり面白かった。早速下巻を読み進めたい。2017/12/24
優希
24
本能寺3部作は信長の晩年の物語でした。明智光秀の娘婿として養子に入った明智左馬助を主人公に物語は進みますが、タイトルに「恋」とありながらも恋愛要素は薄目ですね。優れた参謀として頭角をあらわし、主君の信長の横暴に耐える光秀の支えとしてなくてはならない存在であったように思います。光秀に忠臣を近いながらも何か決意があるようで気になりますね。光秀も秀吉との出世争いの中で本能寺の変の企てを匂わせますし。信長の謎、秀吉ときて何故光秀ではないのかが不思議な印象です。いよいよ本能寺の変。この謎をどうまとめるか楽しみです。2014/03/23
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