内容説明
地味な性格で友人もおらず、寂しいひとり暮らしのOL山添亜希子の留守番電話には、伝言が入っていた例しがない。メッセージ有りを示す赤いランプの点滅が見たくて、亜希子は自分の留守TELに自分で伝言を吹き込む、むなしい一人二役の行為を繰り返していた。ところがある日、亜希子をデートに誘う謎の男の声がテープに録音されていた。不安と期待で胸が高鳴る。が、甘い夜を夢みてホテルに向かった彼女を待ち受けていたのは上司の物言わぬ死体だった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
126
吉村達也さんの好企画シリーズ「ワンナイト・ミステリー」3部作の1冊目ですね。本書は1995年刊のまだ消費税3%で定価290円なのですね。今ではとても考えられない驚きの安さですよね。本の紹介頁も入れて全160頁ですが誠に太っ腹の価格設定だと思います。常識に捕われないフレンドリーな鷲尾康太郎警部はこれ一冊なのが勿体ないなと思える程に魅力的ですね。地味なヒロイン亜希子が初めて愛したイケメン上司を殺したのは誰なのか?意外な真相はブラウン神父で有名なチェスタトンを思わせる人間心理の盲点を突く名推理で大満足でしたね。2019/11/02
coco夏ko10角
16
ワンナイトミステリー。鷲尾康太郎警部が登場する作品を読むのはこれが初めて。チームクアトロが活躍する作品もあるみたいだし、そちらもそのうち。2023/05/09
ちばっち
4
サクッと読めて良いです。昔はこれくらいの薄さの本がたくさんあったのにだいぶ減った気がします。続編は主人公が違うみたいなので(←以前全て読んだのに全く記憶がないです)楽しみです(笑)2020/04/12
かよ姉
3
二十ん年前の一人暮らしをおもいだすわ2014/07/16
すずたつ
2
夜寝れない時におすすめ。1ページの字数が少なく、字ひとつひとつが大きいです。 さすがワンナイトミステリーです。読みやすかった。 それで読んだ感想。 人間の考えについてのお話し。 価値観の違いとゆうのでしょうか。 女は男を愛する、また逆だけではない発想。 発想の転換はどの場面でも大事と私は思います。 作者のミステリー系の作品の犯人はいつも驚きます。 それとキャラクターのポイントを3行ぐらいでまとめる分かりやすさ。 ものすごく久々に小説読み始めているので評価高めにしときます。2016/06/05