文春文庫<br> 恋の華・白蓮事件

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文春文庫
恋の華・白蓮事件

  • 著者名:永畑道子
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 文藝春秋(2012/05発売)
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  • ISBN:9784167524012

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内容説明

有夫の身でありながら年下の青年弁護士・宮崎竜介の子を身ごもった歌人・柳原白蓮の人生。天皇のいとこという高貴な身分、類まれな美貌と文学の才に恵まれた彼女は、大正十年十月のある日、二回り年上の二度目の夫、無学だが九州の炭鉱王と呼ばれた伊藤伝右衛門のもとから奔り、しかも前代未聞の“女からの絶縁状”を新聞に公開する。夫の出方しだいでは白蓮も竜介も姦通罪に問われる……。小説のような人生を情熱的に生きた白蓮の生涯を、丁寧な取材で描き出す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アーモンド

17
今注目の白蓮の生涯。苦労しながら取材を重ね、書かれていました。生まれながらにして、波乱に満ちた環境は想像を絶するものがあります。継続した真の肉親の愛情に恵まれなかった幼少期、そして、本人の意思ではない結婚。愛情というものに執着した気持ちは、わかる気がします。短歌に嗜みがあれば、もっと有意義に読めたかな。良くも悪くもあっぱれな人生でした。2014/08/01

冬見

14
同著者の『夢のかけ橋』が良かったのでこちらも。どちらかの立場に偏ることも感情に任せることもなく、非常に公正な目で事件と彼らの人生を見つめている。誰かが一方的に悪いとかではなくて(どちらも悪いところはある。けれど第三者の私には責めようがない)新しい女と旧時代の男の人生が噛み合わなかったのだろうなあ。一方の話だけで物事を判断するもんじゃないなと、改めて。何をどう感じるかなんて当人にしか分からない。外から見た景色と内から見た景色が違うのは当然で、もっと言えば人の数だけ物語がある。それを忘れてはならない。2019/02/01

yuki

7
たまたま本書を頂き、予備知識無しで読み始めてから「あ、小説じゃなくて実際あった事件のルポなのね」と気づいた。え、この時代にこんなすげえ女性がいたのね…というのが率直な感想。まさに事実は小説よりも奇なり、な才色兼備の魔性の女。蝶よ花よの華族のお嬢様が、最終的には自分の家族と大勢の食客を腕一本で養っていくようになるとは。その裏で、燁子(白蓮)の破天荒によって人生を狂わされた異母兄の「なぜ、燁子は死んで呉れぬか、尼寺へでも行つて呉れぬか」という言葉が悲痛で印象に残っている。振り回された人も多かったんだろうな。2025/01/30

牧神の午後

7
予備知識無しで読み始めたのだけど、冒頭のいきなりの女性からの三行半で引き込まれる。筆者の取材スタンスも中立で過度の思い入れを廃していて、真相を知ろうとするその書き振りは、一種の推理小説を読んでいるかのような錯覚すら覚えた。結局、真相は人の心の闇の中でしかないのですけどね。それにしても、戦前の人達の書く日本語の格調の高さには本当嫉妬してしまう。2014/11/13

getsuki

5
漱石先生関連の本で時折見かけていた白蓮が気になって購入。白蓮の生き様の激しさと伝右衛門が単なるステレオタイプの方ではない事も知った。彼女らが生きた時代背景あればこその鮮烈な歌……何と魅力的な女性であろうか。面白かった。2014/07/31

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