文春文庫<br> 霊長類ヒト科動物図鑑

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文春文庫
霊長類ヒト科動物図鑑

  • 著者名:向田邦子
  • 価格 ¥590(本体¥537)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167277055
  • NDC分類:914.6

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内容説明

本作品は、著者が航空機墜落事故で急逝した年に刊行された。「一週間に一度は飛行機のお世話になっていながら、まだ気を許してはいない。散らかった部屋や抽斗のなかを片づけてから乗ろうかと思うのだが、いやいやあまり綺麗にすると、万一のことがあったとき、『やっぱりムシが知らせたんだね』などと言われそうで…」飛行機に乗る恐怖を綴った「ヒコーキ」も収録。何気ない日常の一コマを鮮やかに捉えた、向田邦子ならではの名人芸が堪能できる珠玉のエッセイ集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

73
再読です。日常の色合いをちょっとしたユーモアを交えて描いているのが好みでした。今の時代に読んでも題材が面白く、一緒にニンマリしてしまいますね。昭和なのだけれど古さを感じない。それでいながら郷愁の香りのする独特の雰囲気が好みです。さりげないのに鋭くて、転んではただでは起きないのを感じました。そこが魅力だと思います。2018/04/28

優希

51
さりげない日常を鋭い視点で描いています。洒落ていて、日常の色をくっきりと鮮やかに浮かび上がらせているのが見事ですね。映像が浮かんでくるようで面白いです。冒頭の『豆腐』からしてカレンダーの思い出と絡んで面白いです。ちょっとした失敗談でもユニークに書いてしまうのでクスリと笑えてしまう。凛とした女性という印象があるだけにこういうエッセイを読むとホッとしますね。転んでもただでは起きないようなところが端々に見えて楽しく読みました。2014/09/18

ほほほ

29
エッセイ。ひとつのエッセイの中でいくつものエピソードが歯切れよく続くのが印象的。たくさんの話題が次々と出てくるのに、全然疲れない。次も、次も、早く読みたい、とページをめくるのが楽しい。そして、スパッとした一文でグッと心をつかまれること多々。こんなエッセイならいつまででも読んでいたいなぁと思いました。昭和の庶民の生活や、向田さんの家族の話、お父様の話はなぜだか懐かしくて、切なくなったり心が和んだりして、あぁいま良い本を読んでるなぁ〜としみじみしました。2015/02/06

navyblue

26
向田さんのエッセイは、時代を感じさせる言葉はあるが、いつも生き生きとしており、これが昭和50年代の作品とはとても思えない。おもしろく、楽しい話題が語られ、活字を追う私もついにんまりしてしまう。短気でいつも威張っているお父上のことも、「ふと、男の一生として考えると、苦労の多い割には必ずしも実りが大きかったとは言えない人生だったが、母に背中を搔いてもらって威張っていた父の姿を考えると、男としては幸せな人ではなかったかと思う」と、優しい目線で語っている。私も亡くした父のことを思わずにはいられない。2017/05/29

せんむ

24
この女(ひと)の随筆を読んで、向田邦子に憧れない女性っているのだろうか?と思う位、勝手なイメージを作っているので、ご自身の失敗談を読むとアハハ、と笑うよりホッとしてクスリとしてしまう。2014/07/05

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