文春文庫<br> 炎熱商人 〈下〉

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文春文庫
炎熱商人 〈下〉

  • 著者名:深田祐介
  • 価格 ¥641(本体¥583)
  • 文藝春秋(2016/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167219062
  • NDC分類:913.6

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内容説明

所長・小寺の誠意と情熱、日比混血のローカル社員フランク・佐藤や出向社員石山たちの努力で本社の要求を満たし、業績をあげたマニラ事務所は「支店」に昇格した。小寺の抱く理想、若い石山と女学生レオノールとの国際恋愛、そして支店の業績も、いまや順調に実を結びはじめるかに見えた。だが、本社の思惑と支店の考えのズレ、日本人とフィリッピン人の間の感情のもつれ、そして今に尾を引く戦争の傷跡、次々と新たな難問が生じ、ついに最悪の事態が……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

102
直木賞】母親が日本人で父親がフィリピン人のフランクが主人公なのか、日本からやってきた石山が主人公なのかわからなくなりながら、材木取引のすったもんだと、石山と付き合うレオノール一家とのいざこざ。事件は豊富だが、上のような戦争とフィリピンと日本の関係が主題ではなくなりつつある。壮大な構想の物語で、フィリピンについてとても勉強になった。フランクが二人の尊敬すべき日本人を亡くして、どう生きて行くのかは読者の想像にまかせるということなのだろうか。参考資料が豊富で、今後フィリピン関係の物語を読む際にも参考にしたい。2014/06/10

ehirano1

86
・・・・・そうか、この「対」には○○のフラグも含まれていたというわけですね。読後直後の今は只々やりきれないです。2017/10/21

ehirano1

78
本作は「日本人が国際化などというとてつもないことを言い出して、そのモチーフに導かれて右往左往しはじめた1970年代から80年代にかけての(時代」相」が宿っているそうです。2017年代に生きる我々はさしずめ「国際化」から「グローバル」というモチーフに導かれて右往左往しているのですね。歴史は違った形で繰り返される、当にそんなところでしょうか。2018/07/01

ehirano1

75
石田の母上は北野武氏のご母堂である北野サキさんと重なりました。大戦を生き抜いた下町のお母さんは強いですね。2018/01/13

i-miya

58
2013.12.13(12/13)(つづき)深田祐介著。 12/10 (p218) 狭い床に一家族が寝るにはそういう工夫がいるのよね。 三人のシスター、ジープの音。 裸足の子供たち、どっとたかる。  キャンディ。 愛徳姉妹会が建てた学校。 昼から子供たちは、タホスの貝を拾いに行く。  棒切れたたき、拍子を取り歌う、フィリピン童謡の合唱。 シスター・エメリイ。 交響楽の演奏を聞かせてあげて下さい、お客様に。 ハイドン交響曲『時計』、手まね、口真似で。 楽器購入まで、とても参りません。    2013/12/13

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