内容説明
家族団欒の夜、ちょっとした地震が起こった。被害は停電だけかと思われたが、トランジスタラジオが鳴らない。車を動かそうとしたら、バッテリーがあがっている。そのうちいつもの生活に戻るだろうと高をくくっていた人々が、冬の寒空のもと、ようやく異変に気づく……。表題作ほか、山で迷った男が驚天動地のもののけに追われる「葎生(むぐらふ)の宿」、若者のささいな不謹慎が引き起こす悲劇「禁忌」ほか、トリックを超えた奇抜なしかけをちりばめた逸品揃いの一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酔花
2
表題作「夜が明けたら」の忍びよる真実に背筋がぞっとする。SF的な設定を活かし、見事なホラーに仕立て上げている。表題作に比べると、収録されている他の短篇が霞んで見えるのも宜なるかな。2016/06/18
いづみ
1
SF6編。表題作は、短いながら迫り来る不安感は一級品です。希望の象徴ですから…。『秘密(タブ)』も、実に恐ろしい作品。悲劇よりも、その後の方がずっと恐ろしかったり。その変わらなさこそが、ゾクゾクします。2012/04/16
たいら
0
おもしろかった2017/06/24
ist
0
バーコードがついていない、くらい昔に出版されてる。 にも関わらず決して色あせていない。 表題作の夜が明けたらとか怖すぎる。 ツウペア、真夜中の視聴者、長い部屋が特に気に入った。2008/08/22
けいちゃっぷ
0
短編集。表題作のゾクゾクするようなラストがたまらない。