内容説明
主に仏独の民法典を模範として成立した近代日本民法の立場からは、大陸法と構造・方法論を異にするイギリス法はとかく敬遠されがちだった。だがイギリス法は世界中で、商事契約の準拠法として、また商事仲裁裁判において広く利用されており、その知見は我々にとっても不可欠である。現行イギリス債権法、即ち不法行為法、契約法、不当利得法を、比較法的視点からその独自の歴史と思考様式とともに解説・詳論した。
目次
第1編 序論(本書のねらい;イギリス法の成り立ち ほか)
第2編 イギリス流の法の考え方―法源と方法論(比較法;コモンローの4つの意味 ほか)
第3編 不法行為法(侵害とイギリス不法行為法の歴史;過失 ほか)
第4編 契約法(イギリス契約法序説;イギリス契約法の歴史的構造 ほか)
第5編 不当利得法
著者等紹介
幡新大実[ハタシンオオミ]
1966年生、1991年、東京大学法学部卒。1999年、ランカスター大学Ph.D.。2003年、英国法廷弁護士(インナー・テンプル)。2004年、オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ上級客員研究員。2008年、オックスフォード大学欧州法比較法研究所客員フェロー。2010年、早稲田大学国際教養学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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