内容説明
かつての留学時代(1970年代初頭)から30年の時をへだて、著者が目にした最近10年の韓国大学のダイナミックな変貌―日本にも優る活力を孕むこの躍進をもたらしたものは何か?政府の政策の明確さとスピード、すべての国公私大が加盟し大学改革を主導する大学連合体の存在、“世界水準”をめざす大学院中心大学育成事業と地域特性涵養を目的とする大学改革事業の両立、そしてすべての改革に組み込まれた徹底した「評価」―著者が挙げるこれら韓国大学改革の先進性は、そのまま日本の今後への大いなる示唆となろう。
目次
内側からみたSNU
新世紀の大学改革―金大中政権(「国民の政府」)時代
ユニバーサル・アクセス時代の大学構造改革―盧武鉉政権(「参与の政府」)時代
大学改革と高等教育財政―脆弱な財政構造下の「選択と集中」
「世界水準」の大学育成戦略―BK21・HK・WCUが目指すもの
地方大学の活性化戦略―NURI事業を中心に
国立大学の構造調整―法人化と大学間統合
私立大学のガバナンス改革―私立学校法改正をめぐって
専門大学の挑戦―新しい専門職業人の養成を目指して
大学全入時代の入試改革―平準化政策の見直しと「修能試験」の行方〔ほか〕
著者等紹介
馬越徹[ウマコシトオル]
桜美林大学教授(大学院国際学研究科)。広島大学教育学部(教育学科)卒業、同大学院教育学研究科(博士課程)中退、九州大学教育学部助手(比較教育文化研究施設)、文部省大臣官房調査課事務官、広島大学・大学教育研究センター助教授、名古屋大学大学院教授(教育発達研究科)を経て現職。博士(教育学、名古屋大学)、名古屋大学名誉教授。日本比較教育学会会長(2001‐2004)歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。