内容説明
学校制度においては、旧来の段階格差温存を打破する「統一学級」、教育内容においては、身体・精神両面での子どもの自立的活動を推進しつつ究極の人間陶冶をめざす「労作教育」―これまでわが国で知られることの少なかった、今日の教育の先駆をなす、1920年代オーストリアの営為を、詳細に紹介・考察した貴重な研究。
目次
第1章 戦期間オーストリアのレーアプラン改革―オットー・グレッケルの改革理念に焦点をあてて
第2章 戦期間オーストリアの教員養成改革
第3章 エドゥアルト・ブルガーの労作教育論―その目的論に焦点をあてて
第4章 エドゥアルト・ブルガーの労作教育実践論
第5章 戦間期のオーストリアの労作共同体の取り組み―労作教育の新たな展開
第6章 戦間期オーストリアの評価改革―第2次世界大戦後に継承された記述式評価
第7章 オーストリアにおける学校改革の「伝統」―「陶冶学校」に焦点をあてて
著者等紹介
伊藤実歩子[イトウミホコ]
1974年生まれ。甲南女子大学人間科学部准教授。博士(教育学)。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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