内容説明
大学院修士学位、専門職としての公的資格、その社会的認知と労働市場への定着―法科、教職、医療系、ビジネス系等、どの分野においてもこの具備すべき三位一体要件を欠いたままスタートしたわが国の専門職大学院は、急激な拡大の反面、不可避の脆弱性を孕んでいる。こうした大状況のマクロ的分析と併せ、固有の条件のなか現況超克をめざす11に及ぶ事例のミクロ的分析を行った本書は、専門職大学院に関する、まさに時宜を得た、最新の包括的研究である。
目次
第1章 本書の目的と分析の視点
第2章 進水までの工程―政策と制度(設立の背景;制度・教育内容・評価)
第3章 甲板上の乗組員―学生と教員(学生層;教員層)
第4章 それぞれの舵取り(事例機関の分類と枠組み;日本初、助産師養成のための専門職大学院―天使大学大学院助産研究科 ほか)
第5章 次の港に到着するまで―課題と展望(設置者と市場化;専門職育成と知識社会化 ほか)
著者等紹介
吉田文[ヨシダアヤ]
早稲田大学教育・総合科学学術院教授
橋本鉱市[ハシモトコウイチ]
東京大学大学院教育学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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