内容説明
平和推進の主役として期待の的である反面、拒否権を持つ常任理事国間の対立等により機能不全に陥りがちな安保理―この希望と幻滅の反復を超える改革の方途はどこに。日本政府国連代表部勤務を通じ安保理の実際をつぶさに体験してきた著者が、その運営の実態をはじめ安保理の全てを具体的に詳述するとともに、常任五ヵ国との不均衡是正をめざした日本の地道な努力の紹介(付録参照)等、可能な安保理改革の方途を展望した労作。
目次
イラク、北朝鮮、アフガニスタンを巡る審議から見た安保理
安保理による紛争介入とその制約
紛争の特質と紛争への国際的介入
安保理の正統性付与機能
安保理の法的制度
安保理の紛争介入ツール
安保理による紛争介入の歴史的推移
安保理の組織と権力構造
安保理の手続き(文書)
安保理の手続き(会合)
安保理の意思決定過程
課題と見通し
著者等紹介
松浦博司[マツウラヒロシ]
1964年大阪府生まれ。1987年東京大学教養学部教養学科卒業、外務省入省。国連代表部参事官等を経て、現在外務省経済局経済統合体課長兼アジア欧州協力室長、東京大学客員教授、中央大学客員講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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