内容説明
ロマンを世界に求める気鋭の研究者たちが、その成果をさまざまに開示する。平易な語り口と豊富な写真・図版によって解き明かされる文明誕生のメカニズム。
目次
第1章 研究の歩み
第2章 アフリカ大陸北東部における農耕・牧畜の始まり―~前7千年紀
第3章 ナイル河下流域における農耕・牧畜の定着―前6・5千年紀
第4章 前4千年紀のナイル河下流域
第5章 前4千年紀の集落
第6章 前4千年紀の埋葬
第7章 前4千年紀の交易と交流
第8章 前4千年紀の専門化
第9章 ナイル河下流域の地域統合
第10章 初期国家形成の要因
第11章 王朝国家の成立
著者等紹介
高宮いづみ[タカミヤイズミ]
1958年茨城県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、近畿大学文芸学部講師
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感想・レビュー
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陽香
1
200302102013/11/17
ヴェルナーの日記
0
BC5000年~4000年期におけるエジプト文化が、どのように発展し、統一した第1王朝へと形成されたのかを、豊富な資料を基に土器や農耕、狩猟・漁撈を各文化ごと(ナカダ文化・Aグループ文化等)を挙げ、比較解析を試みている。この類の本は論文形式になってしまい、何の予備知識にない初心者には敷居が高くなりがちである。しかし、本作は、門外漢な初心者にも分かり易く、容易な文章で丁寧に執筆されているので、とても理解し易かった。ただ、惜しむなくは、諸文化が統一形成されていく中で、宗教観の形成についても論じて欲しかった。2013/12/11