内容説明
半世紀以上におよぶ思索の軌跡。その思想は何に共鳴したのか、どのように鍛えられたのか。考える楽しみとその意味を、101の短章が導く。
目次
1 交感
2 回想
3 師友
4 書物その他
5 わが主題
6 地方
7 世間
8 仕事
9 書評
著者等紹介
渡辺京二[ワタナベキョウジ]
1930年、京都市生まれ。日本近代史家。主な著書『北一輝』(毎日出版文化賞、朝日新聞社)、『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞、平凡社)、『黒船前夜―ロシア・アイヌ・日本の三国志』(大佛次郎賞、洋泉社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
2
石牟礼道子氏との関連で、また、「逝きし世の面影」をはじめとする名著を通して、好感を寄せてきた著者の思想エッセイ。日本人は何を獲得し、何を失ってきたか。私自身もほんの十数年前、つまり著者らの作品に出合うまでは、近代化以降、特に戦後日本が獲得したものは、損失を上回るものがあったと感じていた。金銭、物品、長寿化等は獲得された成果と言えるだろうか、それで果たして日本人は幸福を得られただろうか。そのようなものに幸福感を求めるとすれば、その程度に日本人は精神において矮小化されてきたとも言えるのではないか。→(2)2018/08/03
ケンチャン
0
熊本県から水俣病等の市井の人々の苦しみを支援しながら、創作活動を行っている作者の短文を集めた本。かなり古い文章も収められているが、反骨精神に富んだ筆者の内面を窺い知ることができる。2015/03/08