内容説明
誘拐事件の謎に挑むは我らが口笛探偵局!初単行本化の長編「口笛たんてい局」と短編11編に加え、エッセイも収めたボリュームたっぷりの一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
26
仁木悦子が少年少女向けに書いた小説を収録したシリーズの第2弾。11の短編と表題作の長編1作、そしてエッセイが収録されている。子供にも読みやすいように、ひらがなが多く、わかりやすい文体にはなっているが、どれも歴としたミステリである点に仁木のこだわりを感じる。麻薬や偽札など、扱う題材も容赦がない。トリックについても、いわゆる子供騙しにならないように練られていて、そこに推理作家である仁木の矜持が窺える。掲載時の挿絵が再録されているのも嬉しい。現在の子供達にも充分楽しめるのではないか。2024/09/06
竜王五代の人
7
少年冒険ものが主。表題作「口笛たんてい局」、田舎の四人組の少年少女がワチャワチャやっているのが楽しい。仁木兄妹の子供たちが探偵団になる構想があったそうだが、読みたかった。「鈴子」という名前が気に入りなのか、悦子の娘以外に1巻と本巻に登場するのが面白い。そういう中に混じる恐怖もの「やさしい少女たち」が異色。2024/11/04
お華
7
★★★読んだ事のある話もありましたが、どれも仁木さんらしいお話で、楽しめました(^ν^)2013/04/30
kagetrasama-aoi(葵・橘)
5
十二編の短編と十六編の随筆からなっています。子供の頃(昭和四十年代です)観たNHKの子供向けの探偵ドラマを思い出しました。何気ない日常のちょっとした謎から少年探偵団(少女もいます)が謎解きするストーリィ、安心して楽しく読めました。子供の頃に出会って読みたかったです、それだけが残念です。随筆は仁木氏の考え方、境遇がわかって興味深く読みました。2017/01/08
いちはじめ
5
冒険活劇色の強かった前巻収録作より謎解き要素が強めで、本格ミステリファンにはこちらの方が楽しめそう。やはり仁木悦子の描く子供達はいいなぁ。2013/02/19