内容説明
『アラビアの夜』―それは、あるマンションの何気ない日常空間のはずだった。2人の女を訪れる2人の男と管理人。いつもの現実的な世界に、象徴的なイスラムの幻想空間が入り込む。ファンタジーとリアルの境界が融解する。『昔の女』―3人家族の父親のもとに、突然昔の恋人が現れた。彼女の存在は、父親に忘却していたはずの記憶を想起させる。父親の揺れる心理は、やがて全員に伝播するように、崩壊への幕をあける。
著者等紹介
シンメルプフェニヒ,ローラント[シンメルプフェニヒ,ローラント][Schimmelpfennig,Roland]
1967年旧西ドイツ・ゲッティンゲン生まれ。現在、ドイツ語圏でもっとも頻繁に上演されている現代劇作家。『金龍飯店』では、ベルリン演劇祭に招待されるなど演出家としても注目を浴び、2010年度のミュールハイム市劇作家賞を受賞
大塚直[オオツカスナオ]
1971年広島県生まれ。劇作家ボートー・シュトラウスに関する研究で博士号取得。現在、愛知県立芸術大学音楽学部准教授。専門は近現代ドイツ語圏の演劇・文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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