内容説明
ふと目覚めると、見知らぬ部屋のベッドに寝ている。自分の名前も、ここがどこかも、目の前の美女が誰かもわからない。記憶喪失。あなたはゴーディよ、わたしの息子よ、と言う女。自分はゴーディという名らしい。だが、何かがおかしい。なぜ女たちは自分を監禁し、詩を暗唱させようとするのか…。幾重にも張りめぐらされた陰謀。ピーター・ダルース、絶体絶命の脱出劇。“パズル・シリーズ”第五作、待望の邦訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ボブ
8
著者6冊目読了。小説職人と言おうか本当に上手い。本当巨匠だと思います。遺産狙い、殺し、記憶喪失を絡めた男女親子の愛憎劇。常設にならない一捻りもニ捻りもした展開は魅力タップリ、最後まで楽しめました。6冊読んだけど全て玄人好みの捻った面白さ。個人的ベスト3は、網にかかった男、俳優パズル、二人の妻を持つ男。2025/12/06
nonnomarukari(ノンノ〇(仮))
6
記憶喪失ネタ。こんな都合よく記憶喪失になって上手く騙すことできるんかいなと思いつつ読んでみたが、予想が出来ない展開が続き中々面白い小説であった。あの後あの家族がどうなったかどうか知りたいが、まあ知らぬが仏なのかもしれない。2011/01/06
おふねやぎっちらこ
3
本格ミステリーというよりも、サスペンス。創元推理文庫・創元SF文庫でかつて使用していた、ジャンル表記マークなら「黒猫」で間違い無し。次の展開が知りたくて、読了までが早かった。2023/09/23
UPMR
2
シリーズ五作目。かなりサスペンス色が強く、これまでのおしどり夫婦探偵ものとは全然違う読み味。そもそもアイリスの出番ないし。途中までは記憶喪失&監禁サスペンスの中間を王道に忠実に進んでいる感じがあって、フレンド家の目的が明かされるまで、展開の上手さは感じてもそんなにのめりこめはせず。ただし、終盤、俄然パズラーに戻ってからはきちんと面白かった。ピーターの当初の的外れな疑念が再び還ってくる構成に感心するし、ツイストも効いている。2025/07/17
akiko
2
パズルシリーズ5。記憶喪失となったピーターが巻き込まれる事件。アイリスの活躍なし、ピーターも今までとは違う描かれ方。事件そのものも簡単なようだけど、そうではなくて、登場人物も怪しいのか怪しくないのか?惑わされてばかりでした。2021/06/29




