内容説明
丸山政治思想史学と民衆思想史学の結合を目指す著者が、戦時中の大熊の「政治経済学」と難波田の「日本経済学」を俎上にあげて、大熊の国家論の基底にある「国家共同体=連帯」論を剔出する。
目次
第1章 日本国家論へのアングル―近代主義と近代批判の二重性
第2章 難波田経済学と国家論―ファシズムと権威主義国家
第3章 大熊信行の詩情と論理―日本国家論をめぐって
第4章 大熊信行の「主体化」論と職能国家論―「生活」と「国家」の内的連関性
第5章 大熊信行の社会思想と配分原理―『ラスキンとモリス』の世界
第6章 大熊信行の「国家共同体=連帯」論と権力否定の論理―『国家悪』の思想をめぐって
補章 国家改造論へのアングル―「日本近代国家」観と所有権構造をめぐって
著者等紹介
池田元[イケダハジメ]
1945年岡山県に生まれる。1969年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1980年筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程修了。現在、筑波大学名誉教授、文学博士。専攻は近代日本政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。