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内容説明
日本が中国東北部につくり上げたカイライ国家・満州国。その外交部で、中国・旧ソ連との軋轢に抗しながら「ノモンハン事件」後の国境確定調査という特種な業務に携わった著者が戦後50年を機に生々しく蘇らせた秘史を中心に外交、国境、民族、平和などのテーマが、得意な蒙古語を駆使して痛快に展開される。
目次
初恋
性に目覚める頃
女心と男心
青春狂騒曲
たわむれの恋
あわ雪のように
痛い思い出
再会
生かしておかぬ
ハルビン物語〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
2
満州国の外交部にいた著者の自叙伝。内容は生い立ち、満州国での就職、兵役、戦後の困難、そして日中友好に寄与するという流れ。読みどころは、満州国時代の満蒙国境地帯での勤務、モンゴルの背後にいるソ連との緊張感漂う関係、そして在職中に勃発したノモンハン事件への対応だろう。特に、紛争の原因ともなった満蒙国境の画定については、モンゴルの地名や文献の分析から、「モンゴル側の主張に理あり」という判断。ところで、書名は自分の生涯を歴史的出来事と絡めた表現だが、シベリア出兵は余り関係ないので親切ではない。2017/07/26