韓国の路地を旅する

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784813022510
  • NDC分類 361.8
  • Cコード C0036

内容説明

幻の韓国被差別民白丁を探して。差別は今もあるのか、それともないのか―大宅壮一ノンフィクション賞受賞『日本の路地を旅する』の著者が描く韓国の被差別地域をめぐる渾身のルポルタージュ。

目次

第1章 現代の白丁(白丁なんてもういない;韓国最大の肉市場 ほか)
第2章 白丁と結婚する馬鹿はいない(清美との出会い;白丁の本場・晋州へ ほか)
第3章 白丁とは何か(韓国の被差別民;白丁のルーツ ほか)
第4章 韓国の屠場を歩く(白丁率五パーセント;ソウルの屠場 ほか)
第5章 最後の白丁(ある殺人事件;白丁の子孫たちに会う ほか)

著者等紹介

上原善広[ウエハラヨシヒロ]
1973年大阪府出身。大阪体育大学卒業後ノンフィクションの取材・執筆を始める。2010年『日本の路地を旅する』(文藝春秋)で第41回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2012年第18回『雑誌ジャーナリズム賞』大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

16
韓国の被差別部落「白丁」を訪ねて現状を調べた作品。取材は難航。水面下では差別は存在しているようだというのが筆者の結論。韓国は経済発展により、カネが全ての社会になり、差別はなくなったという学者の説も説得力があります。儒教精神の衰退にもどこか通じます。2014/12/16

majiro

4
若き上原さんのエネルギー、葛藤、若気の至り?が詰まった一冊。上原さん自身はもどかしさの中で取材をしていたけれど、上原さんらしい、わかりやすいレポートで、時におそろしく肝の座った物言いに驚きつつも楽しんで読んだ。2015/08/06

JunTHR

4
韓国の被差別民「白丁」の歴史と、その現在を辿る紀行ノンフィクション。まずは、全く知らなかった「白丁」という存在自体と、日本の被差別部落との類似にも驚く。しかし、もちろん日本とも多くの点で違い、特に解放運動や現在の社会的な認識の違いには非常に差異がある。その原因を分析した箇所は、奇妙ではあるが興味深い。それにしても、差別に対して「寝た子を起こすな」方式を取る韓国での著者の取材は、なんとももどかしいものに。著者のささやかな恋話や、当時の取材では風俗の取材も併せて行っていたという裏話には笑った。2014/06/17

Sachiko

2
韓国で身分が低く、差別を受けてきた白丁が今もいるのか、差別は今もあるのかを著者ならではの方法で訪ね歩いた記録。日本の被差別部落と似ているが、韓国人がみんな「今は白丁はいない」と言う。日本より移動が多いという事情もあり、白丁村も残っていない。しかし、子どもの結婚相手が白丁だったらどうするか、という問いには、それは反対するという矛盾。興味深いところもいろいろあったが、結局は韓国人は皆触れてほしくない話題なのだとわかった。2022/06/24

lovekorea

2
韓国の被差別部落民-白丁-を追うルポ。 日韓被差別民の類似点と差異。韓国でどのようにして彼らが「解放」されていったのかを地道に足で取材されています。 「丑松思想」-寝た子を起こすな-で韓国の白丁差別がどうなっていったのか・・・非常に興味深い内容でした。2014/07/20

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