内容説明
国と県が強力に推進した吉野川可動堰建設を中止に追い込んだのは、徳島市民の力だった。2000年1月、実現をみた住民投票は、圧倒的多数で同計画を拒否したのである。この成果をもたらした「徳島方式」と呼ばれる新しい運動のスタイルはどのように形成・展開されたのか、そして住民の意思を政治に反映させることに成功した秘訣は何か―本書は、徳島市民の17年にわたる活動の記録であると同時に、代表民主制の機能不全を補完し、豊かな地域社会を築くための手がかりを示した具体的テキストである。
目次
第1章 吉野川第十堰
第2章 可動堰計画と吉野川シンポジウム
第3章 審議委員会とダム堰の会
第4章 住民投票の会と直接請求
第5章 条例案の否決と市議会選挙
第6章 住民投票の実現
第7章 吉野川流域ビジョン21委員会
第8章 可動堰完全中止へ
第9章 吉野川から未来の川へ
著者等紹介
武田真一郎[タケダシンイチロウ]
1959年東京生まれ。成蹊大学大学院法学政治学研究科博士後期課程修了(法学博士)。徳島大学総合科学部助教授、愛知大学法学部助教授を経て、成蹊大学法科大学院教授。専門は行政法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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