内容説明
いま社会を覆う「現代的不幸」の根底に、若者を中心とした自己肯定感の低下がある。20世紀初頭、閉塞と強圧の状況下、「生の拡充」すなわち自己肯定感の拡充をめざした大杉の全生涯が、現代に示唆するものは何か―その強烈な個性の底に潜む繊細な魂の軌跡を辿り、個人における「生の拡充」と社会における「相互扶助」の一体性を明示した本書は、まさに今日における大杉の思想の現代的甦りをめざした一里塚である。
目次
第1部 大杉の思想的原点―「自叙伝」の世界(「自由」の原点;「社会」の原点;大杉の思想的原点)
第2部 「自由」と「社会」―大杉のアナーキズム(大杉と同時代;“生の拡充”―「反逆」の原理;“征服の事実”と“相互扶助”;自由連合論;「乱調」のアナーキズム)
著者等紹介
飛矢崎雅也[ヒヤザキマサヤ]
1974年長野県にて生れる。1989年長野県立長野高等学校入学。1992年同校卒業。2010年明治大学大学院政治経済学研究科博士後期課程修了。2013年現在、明治大学政治経済学部助教、博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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