内容説明
青森県下北半島には日本の地域開発と原子力政策に関わる壮大な構想と挫折、開発主体と住民運動の厳しい対抗の歴史が累積している。とりわけ六ヶ所村再処理工場を焦点にした核燃料サイクル問題は、日本の原子力政策の将来にとって死活的重要性を孕む。これらむつ小川原開発と核燃料サイクル施設に関する40年間の調査で得られた膨大な資料群から、280に及ぶ重要基礎資料を体系的に収録し、問題の歴史的経緯を解明するとともに、地域格差、地域開発、原子力政策、政策決定過程、倫理的政策分析等の問題分脈の下、直面する政策的課題と社会科学的問題点を摘出した。
目次
論文篇(総説『「むつ小川原開発・核燃料サイクル施設問題」研究資料集』の意義と編集方針)
資料篇(むつ小川原開発期;核燃料サイクル施設問題前期―1984‐1995;核燃料サイクル施設問題後期―1995‐2010;他地域:むつ市、東通村、大間町の動向;その他―年表・意識調査など)
著者等紹介
舩橋晴俊[フナバシハルトシ]
1948年神奈川県生まれ。1976年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。1979年法政大学社会学部専任講師。1988年法政大学社会学部教授
金山行孝[カナヤマユキタカ]
1930年福岡県生まれ。1953年千葉大学文理学部生物学科卒業。1971年法政大学社会学部助教授。1973年法政大学社会学部教授。1974年法政大学大学院社会科学研究科社会学専攻教授。1986年法政大学社会学部長、評議員。2001年法政大学退職。理学博士(東北大学)
茅野恒秀[チノツネヒデ]
1978年東京都生まれ。2001年法政大学社会学部卒業。2012年法政大学大学院社会科学研究科政策科学専攻博士後期課程修了、博士(政策科学)。2001年~2010年財団法人日本自然保護協会勤務。2010年より岩手県立大学総合政策学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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