内容説明
単行本未収録の海洋法関係論考を集大成。27年にわたり国際司法裁判所の裁判官を務めた著者は、また、国際法とりわけ海洋法研究の先駆者でもあった。本書は著者が主として国際司法裁判所赴任後に発表された論文11編から成る第一部に加え、海洋法生成についての裏話ともいうべき雑誌掲載の随想をまとめた第二部、さらに第三部として1960~1970年代に新聞に寄稿された時事的論説を収録した、著者の海洋法における単行本未収録の論考を集大成した一冊である。
目次
第1部 海洋法論考(激動する海洋開発の国際法―アメリカの新しい提案;海洋法―法と政治;新しい漁業の制度と紛争解決―第三次海洋法会議審議におけるひとつの盲点 ほか)
第2部 海洋法あれこれ(随想)(魚だけの海ではない;海洋法研究のはしり;「人類の共同財産」としての深海海底―発想のはじまり ほか)
第3部 海洋法時評(事前の補償が必要 水爆実験危険水域の設定(『朝日新聞』一九五六年(昭和三一年)二月一一日)
海底開発の新時代 大陸ダナより広い視野で 国際管理が望ましい(『朝日新聞』一九六八年(昭和四三年)一月一三日)
大陸棚立法を(『日本経済新聞』一九六九年(昭和四四年)三月一〇日) ほか)
著者等紹介
小田滋[オダシゲル]
1924年札幌市生まれ。1947年東京帝国大学法学部卒業。1953年東北大学法学部助教授。1959年東北大学法学部教授(~1976年)。1976年国際司法裁判所裁判官(~2003年)。1985年東北大学名誉教授。1994年日本学士院会員。2003年瑞宝大綬章受章。2007年文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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