内容説明
明治初年以降戦前65年間一貫して続けられ、わが国留学生の中核を占めた「文部省留学生」の渡航目的は、大正末年頃を境に大きく変化した。本書はこの「最新海外情報摂取」から「相互文化交流」への目的変容の実態及び原因を、この間3180人に及ぶ文部省留学生につき著者が初めて行った精細な調査(巻末に一覧表掲示)に基づき実証的に明らかにすると共に、今後の国際交流の在り方についても新鮮な示唆をもたらす、時宜を得た労作である。
目次
課題と方法
第1部 高等教育拡充問題と文部省留学生派遣(データベース分析による文部省留学生派遣の全体動向;帝国大学からの文部省留学生選抜;直轄学校からの文部省留学生選抜―高等学校の位置付け変化を中心に)
第2部 外交関係の変化と留学(日米教育関係の質的転換―一九一三年「対米啓発運動」を中心に;文部省留学生のアメリカ留学評価;直流型から教育・学術交流型への様々な変化)
結論と今後の課題
著者等紹介
辻直人[ツジナオト]
1970年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業、明治学院大学大学院国際学研究科博士前期課程修了、2006年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。明治学院歴史資料館研究調査員、キリスト教学校教育同盟百年史編纂委員会研究員などを経て、2008年より北陸学院大学短期大学部食物栄養学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 融資事務のための基礎知識