「正義」は決められるのか?―トロッコ問題で考える哲学入門

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  • サイズ B6判/ページ数 167p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784761271268
  • NDC分類 150
  • Cコード C0030

内容説明

5人を助けるために1人を犠牲にすることは許されるのだろうか?舞台は2015年、サンフランシスコ。路面電車の進路を切り替えて5人の命を救った女性が、待避線にいた1人を殺した容疑で裁判にかけらる。検察、弁護士、大学教授、心理学者などさまざまな立場からの意見が交錯するなかで、「世論の法廷」の陪審員たちは(そして、あなたは)どんな結論を下すのか。

目次

プロローグ 暴走する路面電車
新聞記事 正義の味方か、殺人犯か?―路面電車のヒロイン、殺人罪で起訴される 勇敢な市民が一夜にして容疑者に
警察資料 その時現場で何が起こったのか―サンフランシスコ市警の事件報告書
陪審員の選任 誰が「正義」を決めるのか―世論の法廷へようこそ
検察側の主張―功利主義の危険な罠―クリーブランド・カニンガム地区検事長による最終弁論
弁護側の反論 常識と直感―弁護人マーサ・バウムガーデンによる最終弁論
クリティカル・シンキング講座 アナロジーの功罪―宇宙は時計に似ているか?
心理学者の見解 「よい」ことは定義可能か―迷走する路面電車論争に科学の視点を
カトリック司教の意見 アクィナスの「二重結果の原則」―ペドロ・オショーネシー司教による法廷助言書
ラジオ討論 利他主義のジレンマ―自己犠牲の境界線
大学教授の議論 犠牲者は誰だったのか―もうひとつのシナリオ
結論の前に 判断の根拠を問いなおす―「正義」は決められるのか?
運命の評決 正義か罪か―陪審員の出した結論
エピローグ 正義を考えるということ

著者等紹介

カスカート,トーマス[カスカート,トーマス] [Cathcart,Thomas]
ハーバード大学卒業。大学の講師やエイズ患者のためのホスピス運営など多種多様なキャリアを経て、67歳で初めての共著書『プラトンとかものはし、バーに寄り道ジョークで理解する哲学』を執筆、世界的なベストセラーとなる

小川仁志[オガワヒトシ]
1970年、京都府生まれ。哲学者・山口大学国際総合科学部准教授。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。米プリンストン大学客員研究員(2011年度)。商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。専門は公共哲学・政治哲学

高橋璃子[タカハシリコ]
翻訳家。京都大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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