消尽したもの

消尽したもの

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  • サイズ B6判/ページ数 118p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560019757
  • NDC分類 952
  • Cコード C1010

出版社内容情報

スピノザ、ニーチェ、カフカ、ゴダール……。その系譜上にサミュエル・ベケットがつらなるとき、〈消尽したもの〉という新しい哲学概念がかたちづくられる。ベケットのテレビ放送用シナリオ4作品「クワッド」、「……雲のように……」、「幽霊トリオ」、「夜と霧」をもとにドゥルーズ待望のベケット論。

内容説明

スピノザ、ニーチェ、カフカ、ゴダール…。その線の上にサミュエル・ベケットがつらなるとき、〈消尽したもの〉という新しい哲学概念がかたちづくられる。本書をもって、ベケットのテレビ放送用シナリオ4作品とドゥルーズ待望のベケット論、すなわち演劇と思想の最先端がスリリングに邂逅する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

47
イメージやそれを具体化するレトリックの技法にはパターン化や構造化の罠が付きまとう。だが、分裂症者と呼ばれるイメージなき思考はどこまで読者に届くのか。ベケットの晩年の戯曲をドゥルーズが架橋し、更に訳者の巻末文章が読者に渡ししてくれる。パターン化により狭められた言語表現の可能性が消尽された後にイメージされるものに人間の思考可能性をみている。優れた表現行為は理解を超えた変なところがあるが、あまりそれを解釈し過ぎると作品の味わいや可能性を狭めてしまう。2026/02/13

zirou1984

40
晩年のドゥルーズによるベケット論に、幾つかのTV用作品を収録したもの。消尽したもの―それは単に使い果たされた状態を指すのではない。そこには存在しない、言葉の射程の可能性すら酷使し尽くし、言葉ごと周囲の空間や想像力を削り取る様な、ある種の真空地帯を作り出すことにある。全て奪いつくされたかの様な―それでも想像力は決して奪いつくされることはないのだと証明するかのような、最果ての表現は嫌が応にも私たちの想像力を飢餓状態に追い込むことで、逆説的に喚起させるのだ。言葉は消尽されても、想像力はこれ程までに残されている。2014/06/15

フリウリ

20
マラブーの「偶発時の存在論」を読んで「消尽したもの」が気になってくる。偶発事は人間の同一性を壊す可能性がある。偶発時がもたらす断絶、そして死んでいく人の存在様式への言及は、本書の次の文章と、関係しているのだろうか。「疲労したものは、ただ実現というものを尽くしてしまったのにすぎないが、一方、消尽したものは可能なことのすべてを尽くしてしまう。疲労したものは、もはや何も実現することができないが、消尽したものは、もはや何も可能にすることができないのだ」。この断絶、そして消尽したものの存在様式とは。92025/12/30

魚京童!

10
それは、いま。2018/10/06

gu

9
難しくてわからない。けど面白い。「消尽する」、可能性を尽きさせるという概念がとてつもなく。昔ベケットを読んでみて気になっていたこと(ある動作をただ「やってみる」こと、可能な組み合わせを網羅するように)を言語化してもらえた気がする。2020/04/29

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