内容説明
専攻が異なる物理学者7人が、日常の出来事のふしぎをさまざまな角度から議論し、あるいは実験で確かめていく。ときに予想外の結論は「科学少年たち」を夢中にさせた。ディスカッションの楽しさと物理的思考法のみごとさが伝わる定評のエッセイ。
目次
ロゲルギストの月例会
量の感覚的表現
ミルクの糸
影法師のコブ
ミリメートルの世界
道順の教え方
被服機構学序説
魚にまなぶ
自然は対称性を好む?
シグナルと雑音
りこうな乗客
骨と皮
入院また楽しからずや
紙風船の謎を解く
ねじれた結晶を推理する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
54
高校時代に多少無理をして読んだ、ロゲルギストの「物理の散歩道」シリーズの続編。内容が半世紀前のものなので、世の中につながる話題には古さを感じるが、物理の世界では時代を超えて楽しめる本。「ミルクの糸」の不思議なふるまい、「被服機構学序説」では、服装の世界に科学を持ち込んだらどうなるか、それまでは、おそらく体系的学問にされていなかっただろうと思われる。中学・高校物理の一歩先を知りたい人におすすめ。2018/12/07
1.3manen
35
1974年初出。富士山頂上に高さ1.5mの人が立つと、100㎞離れた東京からみて、視覚にして3秒。肉眼には見えない(048頁)。科学は感覚と体験を通じて得た心象を手がかりに構築する(051頁)。日本の大学では、研究法を教えるが、論文の書き方は教えない(085頁)。円柱の直径d、流速U、流体密度ρ、粘性率μとすると、R(レイノルズ数)=ρUd/μ=Ud/ν(ν=μ/ρは運動粘性率)。ここで、水の運動粘性率はν=0.01㎠・s-1。2016/06/01
まつど@理工
16
潰れた紙風船を手でポンポンとはねあげていると、だんだん紙風船に空気が入って最後には普通の立方体まで復元されてしまう。幼い頃には経験則で「まあ、そんなもんや」と通過してしまうこと。でも物理で力学を学んだ人はもうこの現象を黙って見過ごすわけにはいかないだろう。…実証できる事柄から見いだした物理法則が「紙風船」においては破綻した!?なんて笑止千万。カリキュラムにこだわるよりこういう本で疑問を見出だし必要な数学や物理を学んでいくのが本当は「原理を追求する科学」に則しているし楽しいのにな。2013/10/21
猫丸
12
僕の大学入試での理科の選択教科は何と物理と地学(!)だ。理科での地学選択者は入学者2000人弱のうち数十人(もしかすると数人)だろう。(専門の人から見たら違うと言われるだろうが)化学と生物の「ウェットな」感じが、どうも肌に合わなくて。結局、専門は数学に進んだから、現象に密着した理論の方は教養課程でオサラバだった。本書の著者たちは全員物理学者。どちらかといえば僕好みの「ドライな」理論に親近的な分野の学者さんたちだ。しかし、彼らは身近な現象について「お前はそれを本当に理解しているのか?」と問う。2019/02/09
赤い熊熊
12
ロゲルギスト各氏が古典物理学特に古典力学の言葉で日常生活を語る本。厄介な話は斜めに読んだ。紙風船が面白いなと思った。ペコペコの紙風船を手で弾いてると、凹むどころか、むしろ膨らんでくるらしい。そういえば、母がそんなことしてたような気もする。紙風船買わなきゃ、忘れないうちに。2013/08/12
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