内容説明
これがわかると、世界がかわる。「そんなのあり!?」が連発する歴史とトレンド/忖度ゼロの作品論/今日から使える鑑賞法/完全保存版の美術館ガイド。
目次
第1部 現代アートの「これまで」と「いま」(現代アートが歩んできた道のり―1980年代から現在まで;現代アートとの「距離」のとり方―スノビズム鑑賞とポピュリズム鑑賞;いま「アートのデザイン化」が進んでいる;「オーソリティ」と「アヴァンギャルド」という見方;「消費」と「創造」という見方;現代アートと向き合うための「7つの視点」;現代アートの意義ってなに?)
第2部 現代アートの現場とケーススタディ(ケーススタディ―中之条ビエンナーレにみる展開;現代アートの「場」はどうなっている?)
著者等紹介
藤田令伊[フジタレイ]
鑑賞ファシリテーター。早稲田大学オープンカレッジ講師、合同会社プラスリラックス共同代表。知識としての「美術」にとどまらず、見る体験としての「美術鑑賞」が鑑賞者をどう育てるかに注目し、楽しみながら人としても成長できる鑑賞のあり方を探っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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榊原 香織
122
現代アートを観ることは、これからの混迷した時代を生き延びていくために役に立つ、と。 良い本です。絵の写真が全くないのに驚きましたが。著作権の関係かなあ? 中園孔二に興味を持ちましたのでこれからググります2025/05/02
kenitirokikuti
9
図書館にて。2024年刊行。著者の肩書きは「鑑賞ファシリテーター」。1.モダンからコンテンポラリへの流れを祖述、2.現代アートにまつわるテーマをいくつか論じる、3.ケーススタディ(個々の美術館や芸術祭を拾う)▲スノッブ過ぎ/単なる流行りのひとつでしかないアート、アートとデザインの接近、権威と前衛、消費と創造▲1980年頃、ボードリヤール『シミュラークルとシミュレーション』、クリステヴァ「アブジェクション詩論」▲日本ではアート分野でも前衛は定着せず。「遅れている」のか否か。2025/04/13
うさっぴ
4
現代アートはよくわからない。美術館、ギャラリー、芸術祭、パブリックアート、色々見て回ったが、未だによくわからない。作品の発する「問い」に興味がないのかもしれない。2024/07/08
かす実
3
現代美術史は分野があまりに多岐にわたるせいで複雑になりがちなので、平易にざっくりまとめられた美術史が入門に丁度良い。自分で作品画像を検索する必要があるのがちょっと手間?スノビズム鑑賞/ポピュリズム鑑賞についてはもっと深掘りして語れる。著者はややポピュリズム鑑賞推奨(歓迎)寄りの立場だが、知識を付けるからこそ楽しめる部分も大きいと思う。美術をみる時の様々な評価軸が整理されていて、鑑賞に役立つ。ただ鑑賞して終わりにするのではなく、自分なりのメモを集めて残すことによって、鑑賞経験を自分のものにするのが大切。2024/09/16
Musigny
1
現代アートってスノビズム?的に解釈するものだと 思っていた。しかしアートっていうことは自己表現なので中身や思想が無くてもいいのか。自分なりの解釈でよく、自分なりに向き合ったらそれで良いんだな。アート鑑賞に正解はないんだという事で理解。2025/06/24