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異次元の館の殺人

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334929619
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

反骨の検事・名城政人が殺人容疑で逮捕された。検察内部の不正を告発しようとしていた彼の罪状には、冤罪の疑いが色濃い。後輩検事の菊園綾子は、好敵手で弁護士の森江春策に協力を仰ぎ、証拠品の放射光による鑑定と、関係者が集った洋館ホテル“悠聖館”での事情聴取に乗り出す。しかし、放射光鑑定をするはずの研究機関で暴走事故が起こり、“悠聖館”では新たな殺人事件が発生する。それは、菊園検事を謎と推理の迷宮へといざなう招待状だった―パラレルワールドと化した事件現場。真相を見抜かないと、元の世界にはもどれない。知恵と推理と正義感を武器に、迷い込んだ異次元で、孤独な闘いがはじまる。奇想爆発。作家が、持てる技と力のすべてを結晶化させた、渾身の本格ミステリ長編!

著者等紹介

芦辺拓[アシベタク]
1958年、大阪府生まれ。同志社大学法学部卒。1986年、「異類五種」で第2回幻想文学新人賞入選。1990年、『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ダイ@2019.11.2~一時休止

85
森江春策の事件簿その22。裁判員法廷・綺想宮殺人事件なんかに出てきた菊園検事が主人公。ミスリードするたびに起こるSFワールドによりトリックが狭められて正解に導かれていくという世界感がイイ。2014/09/11

オフィーリア

79
密室殺人が発生!間違った推理をすると別世界線のパラレルワールドに飛ばされ、脱出するには事件を解決するしかない!と斬新な設定一本で攻めた作品。しかしながら、推理が失敗すると別の世界へというロジックが判明して以降は推理→間違いでした別世界線へ→推理を繰り返すのみの単調な展開に。別世界へ移動した所で変わるのは登場人物の名前だけでは少し物足りなく、推理の繰り返しでお話を回すならもう少しトリックに斬新さが欲しかったなと。設定は面白いんだけど、どうにも楽しめない。という評価に落ち着いてしまいました、 2022/04/12

山田太郎

55
あらすじ読んでるとなんか面白そうなんだけど、読むとそうでもないというか。はったりがきいてないというかなんというかちょっと地味な気がする。2015/01/16

geshi

29
ミステリーの多重解決とSFの平行世界を重ね合わせた発想がまず面白い。間違えた推理をするたびに、その推理の根拠となるものが変容する違った平行世界へと飛ばされ、また新たな推理を要求される。変容し続ける世界と推理に菊園検事同様に頭がクラクラして、慣れてきたところを最後で嵌めてくる罠。密室トリックそのものは無茶があるが、間違っていたはずの推理の要素が全て収斂するという構造にカタルシスを感じた。ただしシリーズ探偵の森江春策をこういう一発もの大ネタに組み込んだ弊害はあると思う。2015/03/11

えみ

24
ミステリ小説としては振りきってきたな‼と言わざるを得ない驚きの連続。まさかパラレルワールドに飛ばされるSF要素が盛り込まれているなんて、読む前に誰が想像できようか…。一般的なミステリだと思って読むと頭が混乱すること間違いない。殺人が起き、検事の菊園は事件の真相を推理し、犯人を名指し…のところでパラレルワールドへ飛ばされてしまう。なんと推理を間違えると犯人名指し前の日に戻ってしまうという、キテレツすぎる展開。しかも容疑者達は少しずつ名前が変わり、推理の手掛かりとしたモノも変化し現れる。摩訶不思議小説だった。2019/04/22

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