出版社内容情報
新型コロナウイルスを感知できる息子と、その父親が取った対応策を描く表題作のほか、現代随一の名手が贈る逸品ぞろいの短編集。
内容説明
ある理由で家を出た小説家が、葉山の古民家に一時避難。生活を満喫するも、そこで出会ったのは(「海の家」)。早期退職の勧告に応じず、追い出し部屋に追いやられた男性が、新たに始めたこととは(「ファイトクラブ」)。人気プロ野球選手と付き合うフリー女性アナウンサー。恋愛相談に訪れた先でのアドバイスとは(「占い師」)。五歳の息子には、新型コロナウイルスが感知できる?パパがとった究極の対応策とは(「コロナと潜水服」)。ずっと欲しかった古いイタリア車を手に入れ乗り出すと、不思議なことが次々に起こって(「パンダに乗って」)。コロナ禍の世界に贈る愛と奇想の奥田マジック。紙の本にだけ、作中の登場曲が楽しめるSpotifyのプレイリスト付き!!
著者等紹介
奥田英朗[オクダヒデオ]
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家を経て、’97年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で第4回大藪春彦賞を受賞。’04年『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞。’07年『家日和』で第20回柴田錬三郎賞を受賞。’09年『オリンピックの身代金』で第43回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
756
奥田 英朗は、新作中心に読んでいる作家です。ヴァラエティに富んだ幻想短編集の感動作でした。どれも味がありますが、オススメは、著者の私小説?『海の家』&地元新潟弁が懐かしい『パンダに乗って』です。 https://forzastyle.com/articles/-/58091 1月は、本書で読了です。2021/01/31
ろくせい@やまもとかねよし
752
心の角を丸くさせた5短編。人のためと純粋に発した利他的おもいやり。しかし、そんな利他に対して求めてしまう利己的見返り。5つの落とし所を記しているか。読後、唐突に「は行」の言葉で感想がまとまった。「は」っとさせた「海の家」の不貞中年妻のふるまい。「ひ」ょうひょうと理不尽さを楽しむ「ファイトクラブ」の窓際中年会社員。「ふ」ーと大きな息とともに自分らしさを確認する「占い師」の恋に悩む女性。「へ」ぇと感心する「コロナと潜水服」での潜水服の役割。「ほ」っとした瞬間に訪れた「パンダに乗って」の人を愛おしく思う気持ち。2021/08/03
ヴェネツィア
726
5つの短篇から成る作品集。いずれも、2019年から2020年にかけて「小説宝石」に掲載されたもの。軽やかなオカルトという共通点を持つが、こうして短篇集になった時に、結果として最良の配列になっている。巻頭に置かれた「海の家」は、物語世界への導入に最適であるし、巻末の「パンダに乗って」もまた掉尾を飾るのに相応しい。いずれの5篇も逸脱することのない暖かみを有している。コロナを正面から描く表題作「コロナと潜水服」にしても、実は現実を逸脱しているのだが、小説の中ではそれを感じさせない。実は他の4篇もそうなのだが⇒2025/08/25
ウッディ
566
海辺の一軒家で出会った少年の幽霊、リストラ社員たちに勇気と力を与えてくれたボクシングコーチ、コロナウイルスが見える不思議な能力を持つ息子など、奥田版「世にも奇妙な物語(怖くないバージョン)」という感じでした。中古で購入したフィアットパンダが、前の所有者の思い出の地に連れて行ってくれ、素敵な出会いをもたらす「パンダに乗って」が良かった。同年代の作者だけに、好きな曲も含めて一つ一つの思い出が、心の奥をギュッと掴み、胸がキュンとした。巻末にSpotifyのプレイリストがあり、BGMにして優しく読み終えました。2021/06/24
ムーミン
505
すてきな短編集でした。「パンダに乗って」には涙が浮かびました。どの作品も読みやすく、心に優しい読書タイムになりました。2021/02/14
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- 和書
- 天命




