出版社内容情報
原田ひ香[ハラダ ヒカ]
著・文・その他
内容説明
北沢藍は職場の上司と不倫して、二人の子供を置いて家を出た。十年ぶりに実家に戻ると、男にだらしない母と、お金にがめつい祖母がうら寂しく暮らしていた。隣に住む幼馴染の馬場美代子は家族を見送り、今は祖父をひとりで看ている。介護に尽くす彼女は、孝行娘とあがめられているが、介護が終わったその先はどうやって生きていくのだろうか。実は、彼女の暮らす家には、世間を震撼させるおぞましい秘密が隠されていた。注目の作家初のクライムノベル。
著者等紹介
原田ひ香[ハラダヒカ]
1970年神奈川県生まれ。2006年「リトルプリンセス2号」でNHK創作ラジオドラマ脚本懸賞公募で最優秀作受賞。2007年「はじまらないティータイム」ですばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
589
読み友さんをして「黒・原田ひ香」といわしめた今作。一気読み。え、これ本当にひ香さん?桐野さんじゃなくて?からだんだんに「あぁ、これは間違いなくひ香さんだわ」確信に変わっていく(笑)グロな内容の中にもユーモアがあり、「女の股に力あり、と書いて努力」って寝床の中で噴き出してしまったじゃないか。そんな中にもちゃんと世相を反映した問題(あまり解決になっていないが)がちりばめられているのにはさすがだった。タイトルにも(シリカゲルだけでなく)いろんな意味がこもっていると思う。ファン必読。 2025/09/06
ウッディ
257
口うるさい祖母と男にだらしない母を嫌悪しながらも、一度は捨てたはずの二人の元に離婚して戻ってきた藍は、別れた夫から「乾いた女」と呼ばれていた。祖父の介護をし、孝行娘と評判の隣に住む幼馴染の美代子と共有する事になったおぞましい秘密とは?暗く、救いのない家族の物語がどの様に進んでいくのかわからず、読み進めるうちにタイトルの意味を知った時の破壊力は凄かった。この様な生き方しかできなかった美代子の藍への思いやりだけが救いの物語だった様な気がします。2019/05/18
ノンケ女医長
236
徹底的に「渇いた」人たちを描き切った快作。本当に、半端なく凄まじい。着想、展開、そして身近で同じようなことが起きているかもと思わせてくれる、社会へのメッセージ性。読みながらも、卒倒しそうになる無慈悲な行為さえ、顔色を変えずやれてしまうのは、長年に渡って介護を押しつけられてきたから。他の方法でも充分に楽しく生きて行けるだなんて、考える余裕がなく40代を迎えてしまった美代子さんの果てしない苦労と孤独を思うと、とても悲しい。一度渇いてしまうと、人はあっという間に壊れていく。2024/10/06
Yunemo
227
何だか報われずに生きる4人の女、祖母、母、藍、美代子の生き様の物語、として読みこなしていいんでしょうね。著者、こんな分野の、こんな作風、でも何だか落ち込まずに読み進められました。何故なんでしょう、と自身でも不思議さが残って。DRYという意味はとか、どこまで現実感がとか、この作風に浸りながら最後まで。下地となっている貧困、介護、年金に纏わる現実味。確かに実際にあった事件も思い出されて。女の生きる道はと、問いかけられますが、一方的に女だけじゃない、男との絡みが無いところにDRYという感情が活かされてるような。2019/10/27
fwhd8325
225
原田ひ香さんの作品イメージががらりと変わります。しかし、この妙なリアリティは引きつけてくれました。面白いです。桐野さんの「OUT」を連想しますが、あれから四半世紀経過しています。こんなに時代背景も変わっているんだと感じます。小説は面白いですね。どこにでもありそうな設定が、ゾクゾクしました。2019/07/13
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