出版社内容情報
北海道苫沢。炭鉱で栄えたものの今は寂れ過疎化の町に、一軒の理髪店があった。誰もが勝手な意見をこぼしに来る店の日常を描いた。
内容説明
北海道。寂れてしまった炭鉱町。通りにひと気はないけれど、中ではみんな、侃々諤々。心配性の理髪店主人が暮らす北の町は、案外にぎやか。身に沁みて、心がほぐれる物語。
著者等紹介
奥田英朗[オクダヒデオ]
1959年岐阜県生まれ。2002年『邪魔』で第4回大藪春彦賞受賞。’04年『空中ブランコ』で第131直木三十五賞受賞。’07年『家日和』で第20回柴田錬三郎賞受賞。’09年『オリンピックの身代金』で第43回吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
729
奥田英朗は、新作中心に読んでいる作家です。北海道の夕張がモデルでしょうか?著者が巧いのでフィクションですが、ノンフィクションのような感じがします。若い人達の新たな動きで微かな光は見えるものの、財政破綻+限界集落で暗さは拭いきれません。どうしても読んでいると辛くなります。ほぼ同時期に荻原浩が似たタイトルの「海の見える理髪店」を出しましたが、この「理髪店」対決では「海の見える理髪店」に軍配をあげたいと思います。2016/06/04
ヴェネツィア
642
かつては炭鉱で栄えたが、今は見る影もない苫沢町が物語の舞台。札幌からはバスで2時間くらい。当然に過疎であり、若い人たちの姿はほとんど見られない。そんな町を舞台に、6つの連作短篇から成る物語。全体の構成は、能の「序破急」といったところか。最初は表題の向田理髪店を軸に静かに物語が始まる。このあたりは、苫前町の置かれた状況設定でもある。そして、それが急展開し始めるのが「中国からの花嫁」あたりからである。語りのスピードは上がるし、面白さも速度を加えてゆく。これを受けた「小さなスナック」、そして「赤い雪」と⇒2025/11/29
ミカママ
526
過疎化した北海道の、とある街を舞台に描かれた連作短編集。この作品の魅力はなんと言っても、読者の誰もが一つや二つ、登場人物たちに自分を投影させられる部分があるってことじゃないかな。過疎化を止めることは難しそうだけど、登場人物みんなに幸せになってもらいたいな、と救いのあるラストがさすが奥田さんです。2016/08/04
Yoshihiko
478
過疎の村を舞台にした田舎の人情話でした。悪気のない田舎特有の親切感があふれており、その言動に共感するやら納得するやら..。必要なのは「娯楽」なのでしょう。2016/06/13
まちゃ
420
北海道の寂れた炭鉱町の理髪店の主人・向田康彦の目線で語られる田舎の悲喜こもごも。生まれ故郷を離れた自分には共感する部分が多く、心にしみる作品でした。奥田さんの軽妙なユーモアと登場人物の北海道弁にほっこりさせられました。良かったです。2016/09/05




