内容説明
京の町に店を構える茶道具屋の「柊屋」。目利きの父親・善左衛門に娘のお稀世、番頭の竹次郎の三人で、地道に真っ当な商いをしている。彼らの周りには健気に生きる男女や悪辣に稼ぐ商人など、真作贋作が入り混じる骨董の世界に魅せられた人々が行き来する。その喜怒哀楽を息づかいが聞こえてくるような筆致で描き、京の歴史に埋もれた骨董の蘊蓄も味わえる連作集。
著者等紹介
澤田ふじ子[サワダフジコ]
愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現・愛知県立大学)卒業。1973年作家デビュー。『陸奥甲胄記』『寂野』で第3回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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三平
10
物語の舞台は江戸時代後期の京。古道具屋「柊屋」に持ち込まれる品々を通し、京の市井の人々の人生模様を描く短編集。 時代とともに変わっていく骨董鑑定の世界を始め、本当に細かなことまで調べた上で書かれており、蛤御門の変で焼ける前の京の街、人々の暮らしが見えてくる。 京都の地理を知っていると、あの場所は昔こういう人々が集まっていた界隈だったんだと思いを馳せることができ、より楽しい読書ができる作品となっている。 物語としてはちいさなお芳ちゃんに大人達が振り回される『誰の徳利』が面白かった。2017/05/12
犬養三千代
6
しっとり、はんなり京の古道具を巡る物語。歴史蘊蓄に溢れている。 このシリーズに嵌りそうです。2022/01/07
ふみえ
5
解説でシリーズと知りました。それぞれ商売や中心人物も違うようなので、他も読んでみたくなりました。骨董の世界は大きなお金が動くもの。人を惑わせますが、助けもする。悲喜こもごもです。2014/04/17
MI-KI
4
2016-4 いまいち2016/02/07
けいこん
3
読みやすい。市井に生きる概ね真面目な働き者が、健気に生きる姿を描く。藤沢周平と雰囲気は似ているが、弱さ故に堕落する人は少なく、女性作家らしい人間描写。舞台は京都。骨董の蘊蓄、京の街の歴史の蘊蓄が、テンコ盛り過ぎて、ちょっと疲れた。今の所、藤沢作品の方が私は好みだな。2016/09/09




